土浦市が県内初の電子看板指針を策定 景観と安全を両立へ
茨城県土浦市は、デジタルサイネージ(電子看板)の光のまぶしさや色、映像の動きなどについて具体的な基準を設け、適切な表示を呼びかける指針を策定した。この取り組みは、美しい景観の維持と、脇見運転による交通事故の防止を目的としており、市によると、指針の策定は茨城県内で初めての事例となる。
地区ごとに細かな基準を設定
指針では、土地の用途に基づき、市内を商業地区、工業地区、住宅地区、旧城下町地区の4つに分類。旧城下町地区を除く3地区での電子看板設置を認め、光のまぶしさを表す輝度について、昼間と夜間の基準値を地区ごとに明確に示した。また、渦巻きや同心円など、錯覚を引き起こすような模様が大部分を占める表示は控えるよう呼びかけている。
観光地・霞ヶ浦の景観を重視
特に、観光地として知られる霞ヶ浦の景観を保護するため、湖岸近くに電子看板を設置する場合には、夜間に表示の光が湖面に反射しないよう配慮を求めた。さらに、音が出る電子看板については、JR土浦駅周辺に限定し、午前6時から午後10時までの時間帯のみ認める方針を打ち出した。
市民の声を反映し指針を作成
市によると、現在市内には17基の電子看板が設置されており、市民からは「まぶしい」といった意見が寄せられていた。これまで、市内では条例で看板の表示面積などを規制していたが、光や色などの詳細な基準はなかった。このため、市は千葉県柏市など県外8市の先行事例や専門家の意見を参考に、今回の指針を作成した。
罰則はなく周知と協力を依頼
指針には罰則規定は設けられておらず、市は設置業者らへの周知を図り、指針に適合しない場合は看板の更新時に基準を満たすよう求めていく方針だ。安藤真理子市長は、「市民が誇りを持てる美しい景観を、より力強く創出していく」と述べ、地域の魅力向上への意欲を示した。
この指針は、デジタル化が進む現代社会において、公共空間の秩序と安全を守る新たなモデルとして注目を集めている。



