福岡・糸島の酒蔵で伝統の米麹造り 手の感覚が鍵を握る
2026年1月、福岡県糸島市にある白糸酒造の酒蔵では、日本酒造りの要となる米麹造りが行われていました。この工程は、蒸し米に麹菌を付けて繁殖させ、米のでんぷんを糖に変えることでアルコール生成を可能にする、極めて重要なプロセスです。
蔵人の技が光る蒸し米の冷却作業
蔵人たちは、せいろでじっくりと蒸された約100キロの酒米「山田錦」を作業台の上に小分けにして載せました。その後、扇風機で風を送りながら、両手を使って手早くほぐしてならす作業が始まります。ここで重要なのは、手の感覚を頼りに約38度まで冷ますという技術です。温度管理が米麹の品質を左右するため、蔵人たちの長年の経験と勘が不可欠となります。
麹菌の振りかけと繁殖管理
適切な温度まで冷ました蒸し米は、麹室へと移されます。蔵人は麹菌の入った容器を上から小刻みに揺らし、菌を振りかけます。空中に舞った菌が米の上に落ちるのを待ち、米全体に行き渡るようにしっかりと混ぜ合わせるのです。その後、菌の繁殖を促すため、米を布でくるみ、温度や湿度を細かく管理します。約40時間を経て、米麹が完成します。
この米麹造りは、日本酒造りの基礎であり、蔵人たちの伝統的な技と感覚が凝縮された工程と言えるでしょう。白糸酒造では、こうした丁寧な手作業を重ねることで、高品質な日本酒を生み出しています。



