しなの鉄道「ろくもん」が2029年3月で引退へ 真田家紋の豪華観光列車、車両老朽化で
しなの鉄道「ろくもん」2029年3月引退 車両老朽化で

しなの鉄道の豪華観光列車「ろくもん」、2029年3月で運行終了へ

しなの鉄道(長野県上田市)は、軽井沢―長野駅間を走行する豪華観光列車「ろくもん」が2029年3月をもって引退すると正式に発表しました。車両の老朽化が進行し、耐用年数が限界に近づいていることが主な理由です。同社は引退後、新たな観光列車の導入を検討しており、「ろくもんの引退後、あまり間を空けずに後継の列車をデビューさせたい」と意欲を示しています。

真田氏の家紋「六文銭」から命名された歴史的列車

「ろくもん」は、沿線ゆかりの戦国武将・真田幸村ら真田氏の家紋「六文銭」にちなんで名付けられました。武具「赤備え」をイメージした深みのある赤を基調とし、外装には六文銭があしらわれたデザインが特徴です。2014年7月から運行を開始し、多くの観光客に親しまれてきました。

車内には大型の窓や長野県産材を活用したテーブルと椅子が設置され、家族向け車両には子どもの遊び場も備えられています。景勝地の景色を楽しみながら、料理やワインを味わえる「列車自体が観光地」としてのコンセプトが評価され、運行開始からこれまでの利用者は約17万人に上っています。

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北陸新幹線延伸後も独自の旅を提供

2015年3月の北陸新幹線金沢延伸以降は、新幹線とは異なる列車旅を体験してもらおうと、北しなの線(長野―妙高高原)で冬景色を楽しむ臨時運行も実施してきました。この取り組みにより、地域の観光振興に貢献してきた経緯があります。

「ろくもん」は1978年に製造された115系車両を改造した列車で、同系車両が全国で次々に姿を消す中、修理部品の確保が難しくなっています。これまで引退した車両の部品をストックすることで延命を図ってきましたが、今後の維持が困難と判断されました。

後継列車の検討が本格化、社内で夏ごろまでに方向性を決定

しなの鉄道の土屋智則社長は記者会見で、「残りの3年間でまだまだ働いてもらい、利用者のご愛顧にお応えしたい」と述べ、引退までの期間を大切に活用する方針を明らかにしました。後継の観光列車については、具体的な企画を今後練り上げていく段階ですが、「こんな形でつくりたいという社内検討の第1段階を、この夏ごろまでにクリアしていきたい」としています。

同社は、地域の歴史と文化を象徴する「ろくもん」の遺産を引き継ぎつつ、新たな観光列車で長野県の魅力をさらに発信していく構想を進めています。引退までの3年間、多くの鉄道ファンや観光客が最後の旅を楽しむことが期待されます。

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