国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産に登録されている岐阜県白川村荻町の合掌造り集落で27日、恒例の田植え祭りが開催された。水田にはかやぶき屋根の合掌造りと新緑が美しく映え、かすりともんぺに赤いたすきをかけた早乙女姿の女性16人が、コシヒカリの苗を丁寧に植えていった。
伝統の「結」の精神を継承
この田植え祭りは、集落の女性たちが白川郷に古くから伝わる相互扶助の精神「結」に基づいて田植えを行っていた風習を再現しようと、地元の観光協会が約40年前から開催している。参加者は横一列に並んで水田に入り、時折汗を拭いながら作業に励んだ。お年寄りが「ちょぼん、ちょぼんと」と歌う田植え歌に合わせて、苗を植える手を動かす様子は、かつての日本の農村風景そのものだ。
訪れた観光客も感動
岐阜県羽島市から訪れた水野秀治さん(74)は、「伝統的な手植えを残していることに感動した」と語り、合掌造りを背景に一列に並んで苗を植える早乙女たちの姿に見入っていた。この祭りは、世界遺産としての価値を高めるとともに、地域の文化を後世に伝える重要な役割を果たしている。



