移民ルーツのイタリア選手、ネット中傷を乗り越え母国代表として滑走
2026年2月13日と14日に実施されたミラノ・コルティナ冬季五輪のスケルトン女子競技で、移民にルーツを持つイタリア代表のバレンティナ・マルガリオ選手(32)が出場しました。欧州各国で排外主義的な主張が影響力を強める中、マルガリオ選手自身もインターネット上での中傷を経験したものの、「母国代表として誇りを持って滑った」と胸を張りました。
ネット中傷とルーツへの誇り
マルガリオ選手は、父がイタリア人、母がコートジボワール出身で、自身はイタリア生まれです。しかし、大会前の取材で、彼女は「イタリア国旗を身に着ける資格はない」とネットに投稿されたことがあると打ち明けました。このような中傷にもかかわらず、彼女は母国代表としての誇りを強調し、競技に臨みました。
レース結果とスタートでの快挙
レースは16位という悔しい結果となりましたが、マルガリオ選手はスタートでそりを押して走るタイムが、出場者の中で最速記録だったことに言及しました。「信じられない」と笑顔を見せ、この記録を誇りに思っていることを示しました。また、「母国の観衆の前で滑れて素晴らしかった」と語り、14日には会場に駆け付けた家族から力をもらったと話しました。
社会的背景と選手のメッセージ
欧州では近年、排外主義的な動きが広がっており、移民ルーツを持つ人々への偏見が問題となっています。マルガリオ選手の経験は、こうした社会的課題を浮き彫りにしています。彼女の言葉は、多様性を尊重する重要性を訴えるとともに、スポーツを通じて団結を促すメッセージとして響きました。
最終的に、マルガリオ選手は競技結果には満足していませんでしたが、スタートでの活躍や家族のサポートに感謝し、今後のキャリアへの意欲を表明しました。この出来事は、スポーツ界におけるインクルージョンとレジリエンスの大切さを改めて示す事例となっています。