AI活用進める大企業、約6割が「配転」「人員抑制」の可能性 東京商工リサーチ調査
AI活用進める大企業、約6割が配転・人員抑制の可能性

生成AI(人工知能)の急速な普及が、企業の人員構成にどのような影響を及ぼすのか。東京商工リサーチが約6300社を対象に実施した調査結果が注目を集めている。AI活用に積極的な姿勢を示す約2000社のうち、半数近くが今後5年以内に「配置転換」や「従業員数の抑制」を行う可能性があると回答したことが明らかになった。

大企業では約6割が人員構成の変化を想定

調査は2026年4月、6327社を対象に行われた。AI活用に前向きな企業に絞ると、大企業では実に58%が配置転換や人員抑制の可能性を認めた。調査担当者は「AIによる雇用への影響は、特に大企業のホワイトカラー層に大きく出るのではないか」と分析している。一方、中小企業では同様の回答割合は低く、規模による差が顕著に表れた。

背景にあるAI導入の加速

生成AIの業務活用は、文書作成、データ分析、顧客対応など多岐にわたる。効率化が進む一方で、従来の業務が自動化されることで、余剰人員の発生が懸念されている。特にホワイトカラー職種では、AIが代替可能な業務が多いとされ、企業側は人員再配置や削減を視野に入れざるを得ない状況だ。

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東京商工リサーチのデータによれば、AI導入を積極的に進める企業の業種は、情報通信業、金融業、製造業などが中心。これらの業界では、既にAIによる業務効率化が進んでおり、今後さらに加速するとみられる。

ブルーカラー職種への影響は限定的か

本連載「目指せ!ブルーカラーミリオネア」でも指摘されているように、タクシー運転手やとび職など、現場作業を伴うブルーカラー職種では、AIによる代替が難しいケースが多い。むしろ、人手不足を背景に年収が上昇する傾向にある。一方、ホワイトカラー層はAIの影響を直接受けやすく、キャリアの見直しを迫られる可能性が高い。

調査結果は、AI時代における雇用の二極化を示唆している。企業はAI活用による生産性向上と、従業員のキャリア支援を両立させる戦略が求められる。政府や自治体も、再教育や職業訓練の充実など、労働市場の変化に対応する政策を急ぐ必要がある。

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