明石市がスマートIC新ルート案を公表 梅林保全へ二つの選択肢
兵庫県明石市は、第二神明道路の明石サービスエリア(SA)周辺に設置を検討しているETC専用スマートインターチェンジ(IC)について、市議会総務常任委員会で二つの新たなルート案を公表しました。従来案が近隣の「石ヶ谷公園」の梅林に大きな影響を与えるとして地元住民から反対の声が上がっていたことを受け、梅林保全を前提とした新たな案が示されました。
住民反対受け梅林への影響を最小化
明石市は、同道路の大久保IC周辺の交通渋滞緩和や地域の利便性向上を目的として、東の玉津ICとの間にある明石SA周辺にスマートICの設置を構想しています。2022年度から2023年度にかけて実施された基礎調査では、梅林エリアの面積の約8割に影響を及ぼすルート案が浮上し、地元住民から強い反対意見が寄せられていました。
このため市は、梅林保全を最優先課題として新たなルート案の検討を進めてきました。石ヶ谷公園の梅林は地域の貴重な自然資源であり、市民から愛される景観として親しまれていることから、その保護が大きな課題となっていました。
二つの新ルート案の詳細
A案は、上り下り両方向とも同公園の周縁部から梅林の一部を通って明石SAに接続するルートです。この案では梅林エリアへの影響範囲を全体の25%程度に抑えることが可能で、事業費は約16億円(市の実質負担は約3億円)と見込まれています。
B案は、公園周縁部から梅林の一部を通って上り方面に通じる部分はA案と同様ですが、下り方面については梅林を迂回して接続する設計となっています。この案では影響範囲を15%程度までさらに縮小できるものの、事業費は約21億円(同約5億円)に膨らむ見込みです。
今後の進め方と予算措置
明石市は今回公表した二つのルート案を基に、国や関係機関との協議に必要な調査検討を進めていく方針です。新年度予算案には、周辺地域の交通状況調査、測量、予備設計などの費用として約3900万円を計上しています。
市関係者は「地域の交通課題の解決と貴重な自然環境の保全という二つの課題をどのように両立させるかが最大のポイントです。住民の声をしっかりと受け止めながら、最善の解決策を模索していきたい」と述べています。
第二神明道路は関西地域の重要な交通動脈の一つであり、スマートICの設置は地域経済の活性化や物流効率化にも寄与することが期待されています。一方で、自然環境との調和が求められる課題でもあり、今後の協議が注目されます。



