ひょう被害が急増、損保支払い額5年で2000億円超 7月に集中
ひょう被害急増、損保支払い額5年で2000億円超

近年、空から氷が降る「ひょう災」による被害額が急増している。2022年以降に発生した5件のひょう被害で、損害保険各社は2000億円を超える保険金を支払った。破損したガラスなどでけが人を出すケースもあり、被害の出やすい夏を前に専門家が注意を呼びかけている。

兵庫県でゴルフボール大のひょう

2024年4月16日夜、兵庫県南部にゴルフボール大のひょうが降り注いだ。車のボンネットがでこぼこになり、小学校や幼稚園でも屋根や窓が破損した。日本損害保険協会の調査によると、このひょうによる保険金支払い額は計約1300億円に上る。損保大手のMS&ADインシュアランスグループは、このうち496億円を支払ったという。

MS&ADの担当者は「ひょうは短時間に広い範囲で降り、車や建物に被害をもたらす。屋根のない場所に駐車された多数の車が損傷するため、保険金の総支払額が高くなる」と説明する。

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支払い額は台風超え、ひょう発生のメカニズム

2022年6月に埼玉県や群馬県などを襲ったひょうでは、MS&ADの支払額が428億円。2023年7月に群馬県で降ったひょうでは319億円だった。MS&ADの記録によると、大きな被害を伴うひょうは春ごろから増え始め、7月が最も多い。2022~2024年度には関東地方を中心に40都道府県で被害が報告された。

ひょうと地球温暖化の関連を指摘する研究もある。防災科学技術研究所によると、網羅的な観測が難しく長期的にひょうが増えているかは不明だが、過去にない規模の被害が近年続いていることは確かだという。

同研究所の出世ゆかり主任研究員は「雷や竜巻の注意報が発表された地域では、ひょうが降る可能性も高まる。ひょうや突風に気づいたらすぐに頑丈な建物に避難し、窓ガラスの飛散によるけがを防ぐため、建物内ではカーテンを閉めて窓から離れるなどの対策をしてほしい」と話す。

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