デジタル地域通貨「イチカ」のポイントを盗み、男女を逮捕
奈良県天理市において、物価高騰対策として導入されたデジタル地域通貨「イチカ」のポイントを不正に取得した容疑で、同市の会社員の男(25歳)と無職の少女(17歳)が逮捕されました。天理警察署は12日、窃盗および電子計算機使用詐欺の疑いで両名を逮捕したことを明らかにしました。
犯行の手口と被害の詳細
発表によると、2人は2026年2月2日から7日にかけて、市内の集合住宅の郵便受けなどに配達されていた封筒24通を盗みました。これらの封筒には、イチカのポイントを取得するための文書が入っており、印刷された2次元コードを利用して、計16万8000円分のポイントを不正に取得した疑いが持たれています。
イチカは、天理市内の加盟店舗のみで使用可能なデジタル地域通貨で、同月上旬から物価高騰対策の一環として市民に配布されていました。市には「封筒が届かない」との相談が寄せられ、12日に市が警察に相談したことで事件が発覚しました。
容疑者の反応と使用状況
逮捕された男女は、警察の取り調べに対し、「盗んだのは間違いないが、共犯ではなかった」と述べ、容疑を一部否認しています。警察の調査によると、2人は主に飲食店や薬局などの加盟店舗で盗んだポイントを使用していたとされています。
また、市内では同様の被害が複数確認されており、警察はこれらの事件との関連性を調査中です。デジタル地域通貨をめぐる犯罪の防止策が急務となる中、今回の事件は地域経済の脆弱性を浮き彫りにしました。
地域通貨の意義と今後の課題
イチカは、物価高騰に苦しむ市民を支援するために導入された重要な施策でしたが、今回の事件により、そのセキュリティ面での課題が露呈しました。警察は、デジタル通貨の配布方法や管理体制の見直しを求める声も上がっており、今後の対策が注目されます。
この事件は、デジタル化が進む社会において、新たな形の犯罪が発生しうることを示唆しており、地域コミュニティ全体で警戒を強める必要があります。



