工藤会トップらに賠償命令 福岡県警費用負担制度で初判決
工藤会に賠償命令 県警費用負担制度で初判決

工藤会トップらに賠償命令 福岡県警費用負担制度で初判決

福岡地裁は2026年4月20日、特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)のトップらを被告とする損害賠償請求訴訟において、原告の請求を認める判決を言い渡しました。裁判所は、野村悟総裁(79歳)ら3人に対し、合計約1450万円の支払いを命じました。この訴訟は、福岡県警が提訴前の弁護士費用などを負担する制度を利用した初めてのケースであり、画期的な判決として注目を集めています。

判決の詳細と背景

本件は、工藤会の元幹部が関与した恐喝事件に端を発します。元幹部は実刑判決が確定しており、被害者は同事件に関連して、会の代表者らに損害賠償を求める訴訟を提起しました。島田英一郎裁判長は判決理由で、元幹部が毎月自身を通じて会に現金を納めなければ、北九州での居住や仕事が困難になることを示唆していた点を指摘しました。この行為は、暴力団対策法上の威力を利用したものと認定されました。

さらに、裁判所は元幹部だけでなく、暴対法で定める「代表者等」に該当する野村総裁と、ナンバー2の田上不美夫会長(69歳)にも賠償責任があると認めました。両被告は別の事件で二審無期懲役判決を受け、上告中ですが、本訴訟では民事上の責任が問われた形です。この判決は、暴力団組織の上層部に対しても、個別事件の責任を追及できる可能性を示した点で意義深いと言えます。

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福岡県警の費用負担制度とその影響

今回の訴訟で特徴的なのは、福岡県警が導入している弁護士費用負担制度が初めて活用されたことです。この制度は、暴力団被害者が訴訟を提起する際の経済的負担を軽減し、法的救済を促進することを目的としています。従来、被害者は高額な弁護士費用を負担せざるを得ず、訴訟に踏み切れないケースが少なくありませんでした。

制度の利用により、被害者は経済的リスクを抑えながら裁判を進めることができ、今回の判決はその有効性を実証する結果となりました。福岡県警関係者は、この判決を契機に、同制度の認知度が高まり、さらなる暴力団対策の強化につながることを期待しています。また、他の地域でも同様の制度導入を検討する動きが加速する可能性があります。

判決後、原告側弁護団は「被害者の救済に向けた重要な一歩であり、県警の制度が実を結んだ」とコメントしました。一方、被告側は控訴する方針を示しており、今後の法廷闘争が注目されます。この判決は、暴力団組織に対する民事上の責任追及の新たな枠組みを提示し、社会全体の安全確保に寄与するものと評価されています。

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