仲間の歌声が力に 白血病と闘う中学生
三重県四日市市の強豪バスケットボール部に所属する女子中学生が、急性骨髄性白血病を発症。発症確率は年間10万人に4人という難病と闘いながら、同じバスケ部の仲間から贈られた応援動画に支えられ、今月4日に退院した。仲間が待つコートへの復帰を目指している。
突然の病魔
四日市メリノール学院中学3年の岡野夢音さん(15)は、小学1年からバスケを始め、県選抜に選ばれるまでに成長。全国大会常連の同校に進学し、厳しい練習に励んでいた。昨年9月6日、練習中に「思うように足が動かない」と違和感を覚え、検査の結果、急性骨髄性白血病と診断された。
「なんで自分が」と悔しさで涙が止まらなかった。抗がん剤治療の副作用で髪が抜け、高熱や喉の痛み、震えが止まらなくなる症状に苦しんだ。家族にも会えない日が続き、「もう無理かも」と泣くこともあった。
仲間からの動画
そんな岡野さんを支えたのが、バスケ部の仲間たちが作った約5分のショート動画。5人組バンド「wacci」の曲をアレンジし、「レブ(岡野さんの愛称)が選び歩いた道にしか咲くことのない花がある」と歌う。岡野さんは検査室に向かう時やつらい治療の前にこの動画を見て、「パワーとうれしさで涙が止まらなかった」と語る。
また、先輩からは「レブならできる」と書かれたTシャツが贈られ、恩師の稲垣愛監督からは毎日LINEで部活の様子が届き、「自分は孤独じゃない」と実感できた。
移植とリハビリ
今年2月、造血幹細胞のドナーが見つかり、3月に移植が成功。40度以上の発熱に襲われたが、病室で小さなゴールを作り、廊下でパス練習をするなどリハビリを重ねた。現在は体調も安定し、自宅から通院中。「1日でも早く学校に戻り、全国優勝したい」と夢を語る。
仲間も命をつなぐ活動
岡野さんの闘病を受け、バスケ部は献血や骨髄バンク登録を呼びかける活動を開始。4月には街頭で啓発グッズを配り、キャプテンの庄司希望さんは「重い病気と闘う人のために、献血や骨髄バンク登録が増えるきっかけになれば」と話す。



