大麻密売グループの指示役に懲役4年・罰金100万円の実刑判決
宮崎市の会社役員である被告(30歳)が、営利目的で大麻を譲り渡したなどとして大麻取締法違反などに問われた事件で、宮崎地裁(設楽大輔裁判長)は3月17日、懲役4年、罰金100万円の実刑判決を言い渡しました。検察側の求刑は懲役9年、罰金190万円でしたが、裁判所はこれを下回る刑を科しました。8件の起訴事実のうち、1件については無罪と判断されました。
SNSを活用した組織的な密売活動
判決によると、被告は複数人と共謀し、2022年から2023年にかけて、大麻や合成麻薬「MDMA」を所持したり、大麻を譲り渡したりするなどしたとされています。裁判所は、被告がSNSを使って広く集客し、複数の人間が違法薬物を客に郵送する役や代金を口座から出金するといった役割を分担する密売グループにおいて、指示役として関与していたと認定しました。判決文では、「やや長期の実刑とするのが相当」と指摘し、組織的な犯罪への加担を厳しく評価しました。
無罪となった1件の背景
無罪となったのは、被告が営利目的でMDMAを含有する錠剤や大麻などを所持したとする起訴事実です。判決は、これらの錠剤などが被告名義のバイクのヘルメット収納スペースから発見されたのが、被告の逮捕から約3か月後であったことを重視しました。裁判所は、「逮捕後、何者かが薬物を隠すことが十分に可能」と判断し、証拠不十分として無罪を言い渡しました。この点は、刑事手続きにおける証拠の確実性が争点となったことを示しています。
今回の判決は、違法薬物取引への組織的関与に対する司法の厳しい姿勢を浮き彫りにするとともに、証拠に基づく慎重な判断も反映しています。地域社会における薬物犯罪の防止に向け、今後の捜査や裁判の在り方に影響を与える可能性があります。



