「ゾンビたばこ」密輸事件で台湾籍女性を逮捕 過去最多の4キロ押収
警視庁は2026年4月18日、指定薬物であるエトミデートをタイから密輸した疑いで、台湾籍の劉庭妤容疑者(50)=住居職業不定=を医薬品医療機器法違反の疑いなどで現行犯逮捕したと発表しました。押収されたエトミデートは約4キロに及び、密輸事件における押収量としては過去最多となる重大な事件です。
スーツケースに隠して密輸 容疑者は否認
薬物銃器対策課の調べによると、劉容疑者は4月16日、エトミデートを含む結晶約4キロをスーツケースに隠し、タイから羽田空港に輸入した疑いが持たれています。しかし、劉容疑者は「スーツケースは台湾にいる知人の知人から借りたもので、エトミデートが入っていることは知らなかった」と容疑を否認しているとのことです。
捜査関係者は今回の大量押収について、「需要が高まっている表れといえる」と指摘し、乱用防止を強く呼びかけています。エトミデートは過剰摂取すると手足がけいれんすることから「ゾンビたばこ」とも呼ばれており、その危険性が改めて浮き彫りになりました。
エトミデートの危険性と規制の背景
厚生労働省によると、エトミデートは海外では麻酔薬として使用される医薬品成分ですが、日本国内では未承認です。2025年5月には指定薬物に指定され、輸入や所持、使用などが全面的に禁止されました。使用すると意識障害や呼吸抑制など、重大な健康被害が生じる恐れがあると警告されています。
この薬物は近年、乱用が問題視されており、2025年1~2月にはプロ野球・広島カープの選手(現在は契約解除)が自宅で使用したとして同法違反容疑で逮捕、起訴された事例もあります。社会全体で警戒を強める必要がある状況です。
密輸ルートと今後の捜査
今回の事件では、タイから羽田空港を経由した密輸ルートが利用されたとみられています。警視庁は、国際的な密輸ネットワークの関与や国内での流通経路について、詳細な捜査を進めていく方針です。大量の押収は、密輸組織の規模や需要の拡大を示唆しており、今後の取り締まり強化が期待されます。
関係当局は、一般市民に対しても、エトミデートなどの指定薬物の危険性を認識し、不用意に手を出さないよう注意を促しています。健康被害を防ぐためにも、情報共有と啓発活動が重要となるでしょう。



