歯と口の健康週間、歯磨きが全身の健康を守る最前線に
歯と口の健康週間、歯磨きが全身の健康を守る

厚生労働省や日本歯科医師会などが主催する「歯と口の健康週間」が10日まで、「歯みがきは体を守る最前線」を標語に展開されている。かむ、飲み込む、会話するといった生活に欠かせない役割を担っている口のケアに目を向けるきっかけにしたい。

虫歯や歯周病は全身の病気と関連

虫歯や歯周病は、多くの病気と関連があることが分かっている。虫歯の原因となるミュータンス菌は、血管に入り込んで体中を巡り、脳出血や心臓病などにつながりやすい。歯周病は歯を支える組織を破壊するほか、心疾患や糖尿病、認知症などとかかわりがある。

口の衰えが全身に及ぼす影響

口の働きが衰えると、食べ物をかむ力が弱くなり、体力の低下などをもたらす。会話にも消極的になり、社会とのつながりが希薄になることで、心の健康にも影響が生じるとされる。歯を大切にし、口の清潔を保つことは心身が衰えるペースを遅らせ、健康寿命の期間を延ばすことにつながる。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

日頃の歯磨きと定期的な歯科検診の重要性

口のケアは、日頃の歯磨きが中心となる。小中学校では磨き方の指導も行われているものの、卒業した後は、どうしても自己流となってしまいがちだ。また、歯並びなどによっても、効果的な磨き方は異なる。歯茎からの出血は歯周病の場合もあるが、強く歯を磨くことで、歯茎を傷つけているケースもあるという。

自らの磨き方で歯垢(しこう)を取り除けているか、歯茎を痛めていないかなどを定期的に歯科医院で確認することが大切だ。自分に合った管理法のアドバイスを受け、日頃のケアに役立ててもらいたい。

県内の取り組みと検診の現状

県内では、学校での指導や健診に加え、虫歯予防のためフッ素で口をすすぐ取り組みが広がっており、虫歯のある子どもの割合は近年、大幅に低下している。

高齢者は75歳、80歳になると無料で歯科検診が受けられる。しかし、子どもと高齢者の間の働き手世代は、一般を対象とした歯科検診がなく、口のケアの空白期間になっている。健康寿命を延ばすには、この世代の口の管理の強化が不可欠だ。

歯周病検診の助成拡大と受診率向上の課題

歯周病は悪化するまでなかなか気づきにくく、早期発見が難しい。国はこれまで、40~70歳までの10歳ごとに歯周病検診の費用を助成してきた。20代、30代で歯周病の罹患(りかん)率が大幅に上昇するとのデータを受け、一昨年度から20歳と30歳も助成の対象に加えている。

ただ、データのある40代以降の検診受診率は、いずれも1割に達していないのが現状だ。国は自治体などを通じて働き手世代に検診の狙いと助成の周知を進め、受診を促す必要がある。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ