米疾病対策センター(CDC)は5日、コンゴ民主共和国で流行しているエボラ出血熱について、感染者の隔離措置が不十分な場合、3か月以内に2万人以上が感染し、そのうち4000人以上が死亡するという試算結果を公表した。これは、西アフリカで約1万1000人の死者を出し、史上最悪の流行となった2014~16年に次ぐ規模に達する可能性があるとされている。
試算の前提と結果
CDCは、全感染者のうち専用施設などで隔離される割合が2割にとどまるケースを想定し、感染拡大のシミュレーションを実施した。流行の原因となっている「ブンディブギョ株」に対しては、承認済みの薬やワクチンが存在せず、感染者の隔離や対症療法が主な対策となっている。一方、仮に7割の感染者を隔離できれば、流行の大部分を抑制できると予測している。
警告と対策の必要性
CDCは「史上最悪の流行を回避するためには、大規模かつ迅速な公衆衛生対策が不可欠だ」と警告を発している。コンゴ民主共和国では、医療インフラの脆弱さや紛争の影響で、感染者の隔離や治療が困難な状況が続いており、国際社会の支援が求められている。
背景
エボラ出血熱は、エボラウイルスによる急性発熱性疾患で、高い致死率を特徴とする。コンゴ民主共和国では過去にも複数回の流行が発生しており、今回の流行は2026年に入ってから急速に拡大している。



