非上場株式の相続税対策見直しへ 評価額算定ルールを適正化
政府は2026年4月20日、非上場企業の株式相続において過度な節税を防止するため、評価額の算定ルールを見直す検討を開始しました。相続時に資産を移転したり、配当を変更したりすることで株式の評価額を意図的に引き下げ、税額を大幅に抑制する事例が相次いでいることを受けた措置です。相続の不公平を是正する狙いがある一方で、一部のケースでは税負担が増加する可能性も指摘されています。
国税庁が有識者会議を設置 年内に議論を加速
国税庁は評価方法の適正化に向けて、専門家による有識者会議を立ち上げました。年内にかけて具体的な議論を進め、制度の見直し案を策定する方針です。相続税の算定根拠となる評価額は、不動産や株式といった財産を受け取った際の「時価」が原則となっています。
株式の場合、上場企業では市場の取引価格を用いることが一般的ですが、非上場企業ではその適用が困難です。現行制度では、似ている上場企業の株価を参考にしたり、資産を基に算定したりする複数の方式から選択して評価を行っています。
現行制度の問題点と会計検査院の指摘
しかし、同じグループ内の企業に資産を移動することで評価額を下げられるなど、相続する側が都合よく操作しやすい側面が存在していました。会計検査院は2024年、規模が大きい非上場企業の株式が特に低く算定される傾向にあると指摘し、「評価制度がより適切になるよう検討することが肝要だ」と提言していました。
この見直しにより、以下の点が期待されています:
- 相続税の公平性と透明性の向上
- 意図的な評価額操作の防止
- 税収の適正な確保
政府は、非上場株式の評価ルールをより厳格化し、相続税制度全体の整合性を高めることを目指しています。今後の議論の進展に注目が集まります。



