再審制度見直し法案、政府が「選別」規定の棄却要件一部削除を検討
再審制度見直し、政府が棄却要件の一部削除を検討

再審制度見直し法案で政府が「選別」規定の修正を検討

刑事裁判をやり直す再審制度の見直しを目的とした刑事訴訟法改正案において、政府が裁判所による再審請求の早期棄却要件の一部削除を検討していることが明らかになりました。この動きは、自民党内から異論が相次ぎ、政府が法案修正を重ねる異例の展開となっています。

自民党内の異論受け政府が修正案提示

政府・与党関係者によると、法務省は先月15日に開催された自民党の会合において、付則に9項目を盛り込んだ修正案を提示しました。しかし、再審開始決定に対する検察の不服申し立て(抗告)を禁止すべきだとする声が党内で根強く残っており、政府は刑訴法の本体となる本則の修正に踏み込んで了承を得たい考えです。ただし、今後の協議の行方は依然として不透明な状況が続いています。

「スクリーニング」規定の棄却要件見直し

問題となっている規定は、審理の迅速化などを目的として新設が予定されている「スクリーニング(選別)」手続きに関するものです。政府の法案では、再審請求を受けた裁判所が速やかに請求を調査し、以下のいずれかに該当すると判断した場合、証拠開示などの事実取り調べを行わずに棄却しなければならないと定められています。

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  1. 判決謄本の添付がないなど、法令上の形式に違反している場合
  2. 棄却された主張の繰り返しなど、再審請求権が消滅している場合
  3. 明らかに再審請求の要件に該当しない場合
  4. そのほか再審請求の理由がないことが明らかな場合

政府は現在、このうち4番目の「そのほか再審請求の理由がないことが明らかな場合」という要件について削除を検討しています。この要件は棄却の対象を広く捉えることが可能であり、証拠開示などを実施して慎重に審理すべき請求まで拙速に棄却される恐れがあるとして、各方面から批判の声が上がっていたためです。

自民党の司法制度調査会長が法務省に修正求める

自民党の司法制度調査会長を務める鈴木馨祐・前法相は、法務省に対し、政府法案の修正を含めた検討を強く求めています。鈴木氏は先月9日、自民党本部で記者団に対し、再審制度の見直しについては「国民の信頼を損なわないよう、慎重かつ丁寧な議論が必要だ」と述べ、法案内容の精査を呼びかけました。

今回の刑事訴訟法改正案は、再審制度の透明性と迅速性を向上させることを目的として策定されましたが、その具体的な運用方法をめぐって与党内でも意見が分かれており、政府は調整に苦慮している状況です。特に、検察側の抗告を禁止するかどうかについては、司法の独立性と再審請求者の権利保護の観点から、今後も活発な議論が続く見通しです。

政府は、再審制度の見直し法案について、「国民の司法に対する信頼を確保しつつ、適正かつ迅速な手続きを実現する」ことを基本方針としています。しかし、自民党内の異論が解消されない限り、今国会での成立は難しい情勢となっており、今後の政治動向が注目されます。

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