高市首相が就任後初の施政方針演説 消費税減税と憲法改正に意欲
高市早苗首相は20日、衆参両院の本会議において、就任後初となる施政方針演説を行いました。首相は演説の中で、食料品を対象とした2年間限定の消費税減税について、超党派の「国民会議」での検討を加速させ、関連法案の「早期提出を目指す」と明確に表明しました。また、衆院選での自民党の歴史的大勝を背景に、憲法改正の国会発議が「早期に実現されることを期待する」と述べ、政治課題への積極的な取り組み姿勢を示しました。
経済政策の根本的転換を宣言
首相は、衆院選で得た国民の「信任」を基盤として、「力強い経済政策と力強い外交・安全保障政策を進める」と宣言し、政策のあり方を根本的に転換する方針を打ち出しました。「すべては国民のため」と強調し、与野党に対して2026年度予算案の迅速な審議を呼びかけました。
国民会議では、所得税減税と給付を組み合わせる給付付き税額控除の制度設計を進め、制度導入までのつなぎ策として消費税減税を検討しています。首相は「野党の協力が得られれば、夏前には中間とりまとめを行い、税制改正関連法案の早期提出を目指す」と具体的なスケジュールを示しました。また、消費税減税の財源については、特例公債(赤字国債)に頼らないことも明言しました。
「責任ある積極財政」を推進
首相は持論である「責任ある積極財政」を政策転換の中心に位置づけ、「過度な緊縮志向、未来への投資不足の流れを断ち切る」と決意を表明しました。具体的には、3月に成長戦略に関する官民投資ロードマップ(工程表)を提示し、成長分野への投資を促進する方針です。関連予算については「多年度で別枠で管理する仕組み」の導入を打ち出し、補正予算の編成を前提としない予算編成の改革も進める考えを示しました。さらに、裁量労働制の見直しにも言及しました。
連立合意と保守色の強い政策を強調
自民党と日本維新の会による連立合意を着実に実行する決意も強調しました。憲法改正に加えて、インテリジェンス(情報収集、分析)活動の司令塔となる「国家情報局」創設など、保守色の強い政策を列挙しました。また、維新の看板政策である「副首都構想」の実現に向けて「検討を急ぐ」と意欲を示し、連立政権内での協調をアピールしました。
外交政策ではFOIPの進化と米中関係に言及
外交政策の柱として、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を「戦略的に進化させる」と語りました。中国の経済的威圧を念頭に、同志国間での連携を主導する方針を明らかにしました。また、来月の初訪米では「トランプ大統領との信頼関係を一層強固にする」と述べ、日米関係の強化をアピールしました。
今回の施政方針演説では、経済再生から憲法改正、外交政策まで幅広い分野で具体的な目標とスケジュールが示され、高市政権の今後の方向性が明確になりました。与野党の協力が得られるかどうかが、これらの政策実現の鍵を握ることになりそうです。



