安保3文書改定へ有識者会議設置 佐々江元駐米大使ら15人のメンバーを発表
政府は2026年4月20日、「国家安全保障戦略」など安全保障関連の3文書改定に向けた有識者会議のメンバーを正式に発表しました。会議の名称は「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」とされ、佐々江賢一郎元駐米大使をはじめとする計15人の専門家で構成されます。初会合は4月27日にも開催される見通しで、月内に議論が本格的に始まる予定です。
多様な専門家が集結 経済安保から非核三原則まで幅広く議論
有識者会議のメンバーには、元政府関係者、学識者、メディア関係者など多様な分野の専門家が選ばれています。具体的には、鈴木一人東京大学公共政策大学院教授や細谷雄一慶應義塾大学教授などの研究者に加え、清水賢治フジテレビ社長や山口寿一読売新聞グループ本社社長といったメディア界の代表も含まれています。さらに、大矢光雄東レ社長や森田隆之NEC社長など産業界のリーダーも参加し、経済安全保障の観点からも議論が深まることが期待されます。
会議では、急速に変化する安全保障環境に対応するため、経済安保やサイバーセキュリティーといった防衛分野の強化策が重点的に検討されます。また、高市早苗首相が見直しを訴えている「非核三原則」についても議論する可能性が示されており、日本の安全保障政策の根幹に関わる重要なテーマが取り上げられる見込みです。
高市首相の施政方針演説を背景に 防衛力の抜本的強化を目指す
今回の有識者会議設置は、高市首相が2026年2月の施政方針演説で強調した方針に沿った動きです。首相は演説において、「安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じている」と指摘し、「主体的に防衛力の抜本的強化を進める」と表明していました。この発言を踏まえ、3文書の改定作業が急ピッチで進められることになりました。
政府関係者によれば、会議は定期的に開催され、具体的な提言をまとめることが求められています。メンバーには以下の15人が選任されました(敬称略)。
- 秋池玲子(ボストン・コンサルティング・グループ日本共同代表)
- 遠藤典子(早稲田大学研究院教授)
- 大矢光雄(東レ社長)
- 黒江哲郎(元防衛事務次官)
- 佐々江賢一郎(元駐米大使)
- 清水賢治(フジテレビ社長)
- 鈴木一人(東京大学公共政策大学院教授)
- 橋本和仁(科学技術振興機構理事長)
- 東野篤子(筑波大学教授)
- 細谷雄一(慶應義塾大学教授)
- 松尾豊(東京大学大学院工学系研究科教授)
- 三毛兼承(三菱UFJ銀行特別顧問)
- 森田隆之(NEC社長)
- 山口寿一(読売新聞グループ本社社長)
- 山崎幸二(元統合幕僚長)
このメンバー構成から、外交・防衛の実務経験者から先端技術や経済の専門家まで、幅広い知見を集約しようとする政府の意図が窺えます。今後の議論の行方に国内外から注目が集まっています。



