ゼレンスキー大統領、米国のロシア原油制裁緩和措置を「戦費調達」と強く批判
ゼレンスキー氏、米の露原油制裁緩和を「戦費になる」と批判

ゼレンスキー大統領、米国のロシア原油制裁緩和を「戦費調達」と強く非難

ロシアの軍事侵攻に直面するウクライナのゼレンスキー大統領は4月19日、米国政府が各国に対してロシア産原油の一部購入を認める制裁緩和措置を実施したことについて、厳しい批判を表明しました。ゼレンスキー氏は、この措置によって得られるロシアの原油収入が「戦費になる」と指摘し、ウクライナへの攻撃継続を可能にするとして強い懸念を示しました。

米国の制裁緩和措置とその背景

米政権は、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖によって原油価格が高騰している状況を受け、制裁を一時的に緩和することで原油の流通量を確保し、価格抑制を図ろうとしています。具体的には、米東部時間の4月17日午前0時1分までに船舶に積載されたロシア産原油や石油製品に限り、5月16日午前0時1分までの売買を認める措置を実施しました。

しかし、ウクライナ側はこの動きを「ロシアを利する」として警戒を強めており、ゼレンスキー大統領は声明を通じて明確な反対姿勢を示しました。

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「影の船団」による巨額の利益と戦争への利用

ゼレンスキー氏は声明の中で、ロシアが制裁を逃れるために利用している「影の船団」と呼ばれるタンカー110隻以上が、合計1200万トンの原油を海上輸送していると指摘。これによる原油売却で得られた利益は100億ドル(約1兆5880億円)に上り、この巨額の資金がウクライナへの攻撃に充てられていると主張しました。

さらに、制裁緩和措置は「ロシア指導者が戦争を続けられるとの幻想を抱くことになる」と述べ、戦争の長期化を招く危険性を強調しました。ゼレンスキー氏は、和平を仲介するトランプ政権の名指しは避けつつも、米国の政策に対する強い不満を明確にしています。

国際社会の対応と今後の展開

この問題は、ウクライナ侵攻をめぐる国際的な制裁のあり方に新たな論点を投げかけています。米国としては、自国の経済的安定やエネルギー価格の抑制を優先した措置ですが、ウクライナからは「戦争の資金源を提供する」との批判が強まっています。

今後、米国とウクライナの間でさらなる協議が行われる可能性がありますが、ゼレンスキー大統領の強い批判表明は、制裁政策の見直しを求める圧力として機能するでしょう。国際社会は、エネルギー安全保障と戦争終結への道筋の両立という難しい課題に直面しています。

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