イランがホルムズ海峡封鎖を宣言、原油輸送に重大な懸念
イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」の司令官顧問、エブラヒム・ジャッバリ氏は2日、国営テレビの番組で、海上輸送の要衝であるホルムズ海峡を封鎖したと明言しました。同氏は「米国は石油が欲しいのだろうが、一滴たりとも届かないことを知るべきだ」と強硬姿勢を示し、海峡を航行する船舶には「火をつける」とも宣言しました。
米軍は封鎖を否定、タンカー炎上事件が発生
これに対し、米FOXニュースは「物理的に遮断されているわけではない」とする米軍関係者の話を伝え、封鎖を否定しています。しかし、革命防衛隊は同日の戦果報告で、ホルムズ海峡において「米国の同盟国のタンカーが無人機2機の攻撃を受けて炎上中」と発表しました。ロイター通信によると、被害を受けたのは親米ホンジュラス船籍のタンカーで、原油輸送の不確実性が高まるのは必至の情勢です。
湾岸諸国への威嚇と米軍の反撃
ジャッバリ氏は湾岸諸国のパイプラインについても「我々の手の届く範囲にあり、域内のエネルギー資源は敵には渡さない」と言及し、米軍基地を抱える湾岸諸国に対し、米国の味方をしないよう威嚇しました。一方、米中央軍は2日、X(旧ツイッター)で「オマーン湾で2日前までイランは11隻の船舶を保有していたが、今日はゼロだ」と投稿し、空爆の動画を公開しました。米軍は革命防衛隊の司令部や艦艇「シャヒド・バゲリ」を攻撃したとしています。
イスラエル軍の攻撃と米軍の犠牲者増加
イランに対する空爆は3日未明も続き、イスラエル軍が首都テヘランの国営テレビを爆撃しました。これは1日に続く2度目の攻撃で、事前に近隣住民に避難を勧告した上で実行されました。イスラエル軍によると、情報省関連の拠点10か所や治安関連のビルなどを標的とし、兵器製造工場や革命防衛隊の航空・宇宙軍の拠点もミサイルで攻撃しました。
米中央軍は2日、イランとの戦闘で新たに米軍関係者2人が死亡し、犠牲者は計6人になったと発表しました。CNNは情報筋の話として、イランの攻撃がクウェートのシュアイバ港に設置された米軍の作戦センターを直撃したと報じています。
原油価格高騰への懸念と米国の対応
原油高による経済への打撃を懸念する米国のルビオ国務長官は2日、記者団に対し、対イラン攻撃に伴う原油価格高騰は「問題になると予想していた」とした上で、3日から影響を緩和するための措置をとると明らかにしました。イランには、封鎖情報を拡散させて世界経済を揺さぶり、国際世論を攻撃中止に導く狙いがあるとみられています。



