トランプ氏、自動車の温室効果ガス排出規制を撤廃…「米国史上最大の規制緩和」と宣言
トランプ氏、自動車排出規制撤廃を発表「米国史上最大の緩和」

トランプ大統領、自動車の温室効果ガス排出規制を撤廃…「米国史上最大の規制緩和」と宣言

【ワシントン=中根圭一】米国のトランプ大統領は12日、記者会見において、自動車による温室効果ガスの排出規制を撤廃することを正式に発表しました。同時に、温室効果ガスが国民の健康や福祉に被害を及ぼすとする「政府判断」も取り消し、「米国史上最大の規制緩和だ」と強く強調しました。

規制撤廃の具体的な内容と経済効果

今回の決定により、規制が適用されていた2012年から2027年モデルの車両、およびそれ以降の全ての車両とエンジンに関する規制が撤廃されることになります。トランプ氏は、この措置によって今後の自動車開発や製造にかかる費用が大幅に抑えられると説明し、「新車価格は3000ドル(約45万円)下げることができる」と訴えました。

米環境保護局(EPA)は、規制にかかる費用として1兆3000億ドル(約200兆円)の削減が可能との試算を発表。これは、自動車産業にとって巨額の負担軽減となる見込みです。

政府判断の歴史的背景とトランプ氏の主張

この政府判断は2009年、当時のオバマ政権によって策定されたもので、米国内の気候変動政策の法的根拠として機能し、自動車の排出規制を導入する基盤となっていました。その後、バイデン政権もこの判断を踏襲していました。

しかし、トランプ氏は記者会見で、この政府判断について「実態、法律面で根拠を欠いている」と指摘し、取り消しの正当性を主張しました。さらに、「化石燃料は数十億人を貧困から救い出した」という持論を展開し、規制撤廃の意義を訴えました。

野党・民主党からの批判と反応

一方、野党である民主党からは、この決定に対して強い批判の声が上がっています。「気候変動から国民を守る責務を放棄した」などと非難し、環境保護を軽視する政策であると指摘しています。この規制撤廃は、米国の気候変動対策の方向性を大きく転換させる可能性があり、今後の国内外の反応が注目されます。

トランプ政権の今回の発表は、自動車産業の競争力強化と経済活性化を目指す一方で、環境問題への対応を巡る議論を再燃させることになりそうです。国際社会においても、米国の気候変動政策の変更がどのような影響を与えるか、注視が必要です。