核軍縮や不拡散の状況を点検し、今後の目標を議論する5年に1度の核拡散防止条約(NPT)再検討会議が27日、米ニューヨークの国連本部で開幕する。5月22日までの約4週間で成果となる最終文書の採択を目指すが、核保有国間の対立やイラン情勢の緊迫化など激しい逆風にさらされ、難航は必至だ。被爆者や広島、長崎の首長らも登壇し、核廃絶を訴える。
過去2回連続で決裂、条約空洞化の懸念
再検討会議は過去2回連続で最終文書を採択できず決裂している。今回も決裂すれば、核不拡散体制の礎石である条約の「空洞化」(中満泉・国連事務次長)が進み、核リスクが高まる恐れがある。会議冒頭では国連のグテレス事務総長が演説し、各国代表による一般討論演説が30日まで続く予定だ。
核保有国間の対立とイラン情勢
核保有国間では、核軍縮の進め方や新たな核兵器開発をめぐる意見の隔たりが大きく、イラン情勢の緊迫化も議論に影響を与えている。イランの核開発問題をめぐり、米国とイランの対立が深まる中、NPT体制の維持が課題となっている。
被爆者の訴え
被爆者や広島、長崎の首長らは会議に参加し、核兵器の非人道性を訴え、核廃絶への決意を示す。特に、被爆者から世界の若者に向けた証言が行われ、核兵器のない世界の実現を呼びかける。
24日には、中満泉・国連事務次長が記者会見し、会議の重要性と課題を強調した。彼女は「条約の空洞化を防ぐため、各国の協力が不可欠だ」と述べた。



