国連安全保障理事会は27日、イランが事実上封鎖するホルムズ海峡などを巡り、海洋安全保障を協議する会合を開催した。国連や多くの加盟国から、イランに対して海峡の開放を求める意見が相次いだ。米国はイランによる機雷敷設を厳しく批判し、安全確保のために各国に艦船派遣への協力を要請した。一方、イランは米国を非難する立場を崩さなかった。
国連事務総長が開放を訴え
国連のグテレス事務総長は会合で、「ホルムズ海峡の封鎖は世界のエネルギー安全保障、食料供給、貿易に深刻な打撃を与えている」と指摘した。その上で、「海峡を開放せよ。今こそ自制、対話、信頼の醸成が必要だ」と強く訴えた。国際社会の安定を守るため、即時の開放が不可欠だと強調した。
米国、機雷敷設を「犯罪」と非難
米国のウォルツ国連大使は、イランによる機雷敷設を「犯罪行為」だと厳しく批判。海峡の安全確保は米国単独では不十分であるとし、「海上の自由を守るための連合を形成すべきだ」と各国に呼びかけた。米国は同盟国や関係国に対し、艦船派遣などの具体的な協力を求める方針を示した。
イラン、国際法に基づく措置と反論
イランのイラバニ国連大使は、「この重要な水路が敵対的、軍事的目的で悪用されるのを防ぐため、国際法にのっとった必要かつ実効的な措置を講じてきた」と釈明。また、米軍によるイラン船籍の拿捕は「国際法違反」だと反論し、米国の行動を非難した。イランは自国の立場を正当化し、封鎖の継続を示唆した。
ペルシャ湾で約2万人の船員が立ち往生
国際海事機関(IMO)によると、ペルシャ湾には現在約2万人の船員と2千隻近くの船舶が立ち往生している。この状況が長期化すれば、世界的なエネルギー供給や物流にさらなる混乱が生じる恐れがある。各国は事態の早期解決を模索しているが、イランと米国の対立は深まる一方だ。



