埼玉発の製麺会社が挑戦!「G系極太麺」で新市場開拓、海外展開も視野
埼玉の製麺会社「G系極太麺」で新市場開拓、海外展開も

埼玉の製麺会社が「突き抜けろ」の精神で新商品開発

埼玉県蓮田市に本社を置く岩崎食品工業は、うどんや焼きそば、ラーメン用の中華麺などを製造・販売する製麺会社です。近年では、埼玉名物の「肉汁うどん」や食べごたえ抜群の「G系極太麺」といった自社ブランドの開発に積極的に取り組んでいます。

競合ひしめく中での創業と苦難の時代

創業当初、蓮田には10社を超える製麺会社が存在していました。競合がひしめく中、創業者の父・仁治氏は、ゆで麺機の導入やスーパーを中心とした販路拡大を行い、売り上げを伸ばしました。しかし、冷凍うどんの普及やコンビニでの麺類販売、激しい価格競争などにより、経営は次第に厳しさを増していきました。

転機となった「肉汁うどん」の爆発的人気

そんな状況の中、2015年に他社では見られないユニークな商品として発売されたのが「肉汁うどん」です。当初、スーパーでの売れ行きは芳しくありませんでしたが、月に一度実施した工場直売会で試食販売を行ったところ、300食が瞬く間に完売しました。その後、テレビで「行列ができる」と取り上げられるなどして人気が爆発し、一気に売れ筋商品へと成長を遂げたのです。

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若手社員の発想から生まれた「G系極太麺」

さらに、2021年に販売を開始した「G系極太麺」シリーズは、若手社員の発想から生まれました。太い麺、てんこ盛りの野菜、濃厚なスープで若者に人気の「二郎系」ラーメンですが、当時は市販で二郎系を再現できる麺は存在していませんでした。神田広人社長(62)は開発時に社員に対し、「中途半端はだめ、突き抜けろ」「コストを気にして味に妥協しないように」と伝えました。

その結果、通常の中華麺と比較して、幅と厚みがそれぞれ約2倍の極太麺が完成しました。当然、重量も増加するため、通常1玉120グラムで3玉入りとする代わりに、1玉180グラムで2玉入りとして販売することにしました。1食あたりの価格は約2倍となり、売れるかどうか半信半疑でしたが、印象的なパッケージデザインも相まって、SNSを中心に一躍話題となりました。

自社ブランドの強みと海外展開への意欲

当初は取扱店舗が限られていましたが、現在ではネットショップを通じて全国販売されるほど人気を集める商品となっています。こうした自社ブランドは通常の商品よりも利益率を高く設定できるため、安定した収益を上げられる点も大きな強みです。

同社は海外展開にも力を入れており、2019年には冷凍うどんの製造体制を整備。現在ではイタリアやドイツ、アメリカなどでも販売を展開しています。特にラーメンについては、うどん以上にビジネスチャンスを感じているとのことです。欧米では二郎系ラーメンを提供する店舗も増え、人気が高まっていることから、将来的な海外販売に向けて、輸送や保存が容易なG系極太麺の乾麺の開発にも着手しています。

厳しい環境の中での目標達成へ

厳しい競争環境や材料費の高騰などにより、製麺業界は「我慢をする会社」と言われがちですが、岩崎食品工業はチャレンジする姿勢を忘れません。同社は2034年2月期までに売上高101億円の目標達成を目指しており、独自の商品開発と積極的な販売戦略で成長を続けています。

岩崎食品工業は1951年に創業し、中華麺やうどんを中心に約200点の商品を扱っています。看板商品の肉汁うどんは、東北自動車道のサービスエリア内のフードコートなどでも販売されており、2026年2月期の売上高は29億円、従業員数はパートを含めて105人となっています。

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