中国不動産不況でイケア7店舗閉鎖、ニトリも苦境 家具市場が冷え込む
中国不動産不況でイケア7店閉鎖、ニトリも苦境 (14.02.2026)

中国不動産不況が家具市場を直撃、イケアが大規模店舗7店を閉鎖

中国で長期化する不動産不況が、家具市場に深刻な影響を与えています。スウェーデンの家具大手イケアは業績悪化に直面し、2026年2月に中国本土にある41店舗のうち、上海や天津といった大都市の大規模店舗を中心に7店舗を閉鎖しました。日本の家具チェーンであるニトリも不採算店の整理を余儀なくされており、両社の苦境脱却に向けた事業戦略が注目されています。

消費者行動の変化と競争激化が業績を圧迫

不動産不況の長期化により、消費者が住宅購入を控える傾向が強まっています。これに伴い、家具の売れ行きも悪化しており、地場メーカーとの競争も激化しています。かつてアジア最大級とされたイケア上海宝山店は、今月1日が最終営業日となりました。店内では「在庫一掃セール」が行われ、家具がほとんど残っていない状態で閑散としていました。

自宅の家具をほぼイケア製品で揃えているという40代の男性は、厳しい評価を下しています。「以前は手頃な価格でデザインも良かったが、最近は商品が代わり映えしない」と指摘しました。具体的には、239元(約5千円)のじゅうたんを例に挙げ、ネット通販では同水準の商品を100元で購入できると述べ、価格競争の激しさを浮き彫りにしました。

イケアの中国市場での歩みと現在の苦境

イケアは1998年に上海で初出店し、安価でデザイン性の高い商品が都市住民に人気を博し、順調に成長してきました。しかし、不動産不況の影響で状況は一変しています。売上高はピークだった2019年の約157億元から、2024年には111億元へと約3割減少しました。この急激な落ち込みが、店舗閉鎖という決断を後押しした要因の一つと考えられます。

日本のニトリも同様の課題に直面しており、不採算店の整理を進めています。中国市場では、消費者が価格に敏感になり、オンラインショッピングの普及も相まって、実店舗の価値が問われているのです。両社とも、新たなマーケティング戦略や商品開発を通じて、苦境からの脱却を図ることが求められています。

中国の経済環境は、不動産市場の冷え込みに加え、全体的な消費の低迷も続いています。家具業界にとっては、従来のビジネスモデルを見直し、デジタル化やサービス強化に注力する転換期を迎えていると言えるでしょう。今後の動向から目が離せません。