対話型生成人工知能(AI)「チャットGPT」を開発する米オープンAIと、マイクロソフト(MS)は27日、両社の提携内容を大幅に刷新すると発表した。これまでオープンAIがMSに対してAIモデルを独占的に提供する契約が結ばれていたが、今回その独占契約が終了することになった。この変更により、オープンAIは事業拡大の制約が大幅に減少し、アマゾン・コムやグーグルといった競合企業のクラウド基盤を通じて、法人向けにAIサービスを販売できるようになる。
提携の簡素化とAI恩恵の拡大
MSはオープンAIの主要株主であり、両社はこれまで緊密な関係を築いてきた。今回の提携刷新について、両社はそれぞれ「提携内容を簡素化し、AIの恩恵をより広く社会に届けたい」とのコメントを発表している。MSは独占販売権を手放すものの、2032年まではオープンAIのAIモデルを自社製品で利用できる知的財産権を確保した。また、MSがクラウド上で販売したオープンAI製品の収益を同社に還元する仕組みは廃止され、オープンAIがMSに分配する収益にも上限が設けられた。これにより、事実上両社の財務的な縛りが緩和されることになる。
背景と今後の展望
MSは2019年からオープンAIに出資し、同社のAIモデルを自社のクラウド基盤「Azure」で提供してきた。しかし、オープンAIが競合他社との巨額提携を模索したことで両社の間に軋轢が生じ、対立が表面化。MSも独自のAIモデル開発を進めるなど、オープンAIへの依存脱却を急いでいた経緯がある。今回の提携見直しにより、オープンAIはより柔軟な事業展開が可能となり、AI市場における競争が一層激化するとみられる。



