米国議会で、超党派の議員グループが人工知能(AI)規制法案をまとめ、近く議会に提出する方針を固めたことが30日、分かった。年内成立を目指す。AIの急速な進展に伴い、安全性や透明性の確保が急務となっている。
法案の概要
法案は、AIシステムの開発者に対し、リスク評価や透明性の確保を義務付ける内容だ。特に、顔認識や雇用判断など、人権に影響を与える用途では、厳格な基準を設ける。また、AIによる差別や偏見を防ぐための監視機関の設置も盛り込まれた。
超党派の合意
法案は、民主党と共和党の議員が協力して作成。AI規制を巡っては、これまで両党の間で意見の相違があったが、今回の法案では妥協点を見いだした。関係者によると、大規模言語モデルなど新興技術への対応も議論され、特に著作権侵害や偽情報拡散への対策が重視された。
法案の提出時期は未定だが、早ければ6月にも議会に提出される見通し。超党派の支持を得ていることから、年内成立の可能性が高いとみられている。
国際的な影響
米国はAI開発で世界をリードする一方、規制面では欧州連合(EU)に後れを取っている。EUは既に包括的なAI規制法を成立させており、米国もこれに追随する形となる。法案が成立すれば、国際的なAI規制の流れが加速する可能性がある。
専門家は「AIの悪用を防ぐためには、国際的な協調が不可欠」と指摘。米国の動きが、日本を含む他の先進国にも影響を与えるとみられる。



