AI活用で介護現場の負担軽減へ
厚生労働省は29日、人工知能(AI)を活用した介護現場の負担軽減に関する報告書を公表した。介護ロボットや見守りシステムなど、先進的な取り組みを行う事業所の事例を紹介し、2027年度までに全国の介護施設への導入を促進する方針を示した。
見守りシステムで転倒防止
報告書では、AIカメラやセンサーを活用した見守りシステムが注目されている。利用者のベッドからの離床や転倒を予測し、職員に通知することで、事故防止と業務負担の軽減に効果を上げている。ある特別養護老人ホームでは、導入後に転倒件数が約3割減少したという。
業務効率化で介護職員の負担軽減
また、AIを活用した記録業務の自動化や、シフト作成の最適化など、事務作業の効率化も進んでいる。音声認識技術を用いて介護記録を自動生成するシステムや、AIが利用者の状態に応じて最適なケアプランを提案するツールなど、多様な事例が紹介された。
2027年度までに全国展開
厚労省は、これらの先進事例を全国の介護施設に広めるため、導入費用の補助や研修プログラムの整備を進める方針。2027年度までに、全国の特別養護老人ホームや介護老人保健施設などへのAI導入率を50%以上にする目標を掲げている。
介護現場では慢性的な人手不足が課題となっており、AI活用による業務効率化と負担軽減が期待されている。一方で、導入コストや職員のリテラシー向上など、解決すべき課題も多い。



