グーグル、国防総省とAI機密利用契約 監視や自律兵器は除外
グーグル、国防総省とAI機密利用契約 監視や自律兵器は除外

米グーグルが、自社開発した人工知能(AI)を米国防総省の機密業務に提供する契約を結んだことが、28日に明らかになった。契約の詳細は公開されていないが、軍事利用も含まれているとみられる。一方、米AI開発企業のアンソロピックは国防総省が求めたAIの軍事利用拡大を拒否し、契約から外されていた。

契約の概要と背景

米メディアの報道によると、今回の合意により、国防総省はグーグルのAIを「合法的なあらゆる用途」に利用できるようになるという。グーグルは声明で、「自社のモデルを業界標準の慣行や条件のもとで提供することが、国家安全保障を支援する上で責任あるあり方だ」とコメントした。特に、物流やサイバーセキュリティー、艦隊の維持管理、重要インフラの防御といった分野での利用を挙げている。

AI利用の制限と倫理的懸念

グーグルはまた、AIが「適切な人間の監督なしに、国内での大規模監視や自律型兵器に使用されるべきではない」と述べ、一定の制限を設けた。しかし、社内からは反発の声も上がっている。従業員の中には、軍事利用への協力はグーグルの「Do No Evil(悪を行うな)」という理念に反すると批判する者もいる。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

アンソロピックは、国防総省が求めたAIの軍事利用拡大を拒否したため、契約から外された。同社はAIの倫理的な利用を重視しており、軍事目的でのAI使用に慎重な姿勢を示している。

業界への影響と今後の展望

今回の契約は、AI技術の軍事利用をめぐる議論をさらに加速させるとみられる。グーグルはこれまでも、プロジェクト・メイブンと呼ばれる国防総省のドローン画像解析プログラムに関与したことで、社内外から批判を浴びた経緯がある。同社はその後、AIの倫理原則を策定し、兵器や監視への利用を制限する方針を打ち出していた。

国防総省は、AI技術の軍事応用を積極的に推進しており、複数のテクノロジー企業と契約を結んでいる。しかし、企業側の倫理的な懸念から、一部の契約が頓挫するケースも出ている。

グーグルの今回の契約は、国家安全保障と技術の倫理的利用のバランスをどう取るかという難しい問題を提起している。今後のAI軍事利用の行方に注目が集まる。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ