AIが生成した偽情報で株価操作、初の有罪判決 東京地裁
AI生成の偽情報で株価操作、初の有罪判決

東京地方裁判所は5日、人工知能(AI)を使って偽のニュース記事を生成し、株価を不正に操作したとして、金融商品取引法違反(相場操縦)の罪に問われた男(42)に対し、懲役2年、執行猶予4年、罰金200万円の判決を言い渡した。AIを悪用した株価操作事件で有罪判決が下されたのは初めてとみられる。

偽の記事で株価つり上げ

判決によると、男は2024年3月、生成AIを使って「大手電機メーカーが次世代電池の量産に成功」とする虚偽のニュース記事を作成。この記事をインターネット上に公開し、実際に同社の株価を一時約15%上昇させた。男は株価上昇前に同社株を購入しており、約300万円の売却益を得たとされる。

AI悪用の新たな手口

検察側は「AI技術の進歩に伴い、巧妙な偽情報が容易に作成できるようになった。金融市場の信頼を損なう悪質な行為だ」と指摘。一方、弁護側は「AIが生成した情報であり、被告に故意はなかった」と無罪を主張していたが、裁判所は「AIの特性を理解した上で、偽情報を拡散する意図があった」として退けた。

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判決を受け、金融庁は「AIを悪用した不公正取引の監視を強化する」とコメント。市場関係者からは「今後、同様の手口が増える可能性があり、警戒が必要」との声が上がっている。

専門家の見解

情報工学の専門家は「AIによる偽情報は人間の作ったものよりも説得力が高く、見破るのが難しい。投資家は情報源を確認する習慣を身につけるべきだ」と注意を促す。また、証券会社各社はAIによる偽情報対策として、記事の信頼性を自動判定するシステムの導入を進めている。

今回の判決は、AI技術の進展に伴う新たな法的課題を浮き彫りにした。今後の同種事件の量刑や、AI生成物の法的位置づけに影響を与える可能性がある。

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