島根県は、インスタグラム上で「こちら島根県庁全力公務員」と銘打った動画シリーズを積極的に投稿しており、その人気が急速に高まっています。昨年10月から開始されたこの取り組みでは、県職員の日常や子育てに関する施策をユーモアを交えて発信しており、約4か月間で総再生回数が220万回を超える大きな反響を呼んでいます。動画を企画する職員たちは、県の事業を広く知ってもらい、「島根での結婚、子育てって良いかも」と思ってもらえるきっかけを作りたいと意気込んでいます。
子育て支援施策を動画で具体的に紹介
昨年12月中旬、松江市内の県職員会館では、活気ある撮影現場が展開されました。この日は、実際の子育てに役立つ県のサービスを紹介する動画が制作されており、県子ども・子育て支援課の職員5人が出演しました。動画では、コンビニや銀行などの施設内に設置されている「赤ちゃんほっとルーム」や、協賛店で特典が得られる「しまね子育て応援パスポート」のアプリなど、具体的な施策が分かりやすく解説されています。これらの内容は、職員自身の実体験に基づいており、視聴者に親近感を持って受け止められています。
個性豊かな職員が登場、ユーモアで魅力を伝える
動画に登場するのは全て実在の県職員で、そのエピソードも実際の経験から生まれています。例えば、昨年11月17日に投稿された「島根県庁に絶対いる人」という動画では、議会事務局政務調査課の「蕎麦の達人」や農林水産部林業課の「薪割りマエストロ」など、個性的な職員が紹介されました。この動画は投稿から約2週間で120万回以上再生され、「島根に行きたくなりました」といった好意的なコメントが多数寄せられ、県の魅力を効果的に発信しています。
動画制作の背景と狙い
この動画投稿の中心人物は、子ども・子育て支援課企画推進係の金築民男係長(43歳)です。麦わら帽子と首に巻いた手ぬぐいがトレードマークで、自身もほとんどの動画に出演しています。金築係長は、県内のIT企業に10年以上勤めた後、「子どもの未来を彩りたい」という思いから5年前に県庁に入庁しました。同課に配属された際、サービスの利用率向上を目指し、子育て世代が多く利用するSNSでの動画発信を企画しました。
金築係長は、「まずは知ってもらう必要がある」と考え、県の事業を伝えることに重点を置きつつ、ユーモアを交えるよう工夫しています。ともに動画制作に携わる川上悟課長補佐(49歳)は、「ただ面白いだけでなく、事業内容など伝えるべきこともしっかりと伝えられている印象だ」と手応えを語り、効果的な情報発信が実現していると評価しています。
動画の成果と今後の展望
これまでに投稿された動画は計25本(14日時点)で、全てが1万回以上の再生回数を記録しています。フォロワーの内訳は、半数が35歳から54歳で、7割が女性となっており、子育て世代を中心に支持を集めています。また、広島県や大阪府など県外在住者のフォローも目立ち、島根県の魅力が広域に伝わっていることが伺えます。
金築係長は、「『とにかく伝えたい』という一心で動画を制作している。一生懸命に情報発信し、島根での結婚、子育てを前向きに考えてもらうきっかけになればうれしい」と話しており、今後も動画を通じて県の施策をアピールし、地域活性化に貢献していく方針です。