日本酒の命「蒸し米」、蔵人の経験が酒質を左右する福岡・白糸酒造の伝統製法
日本酒の蒸し米、蔵人の経験が酒質を左右する福岡の製法

蒸し米の出来が日本酒の品質を左右する福岡・白糸酒造の伝統製法

福岡県糸島市にある白糸酒造では、毎年9月から翌年6月末にかけて酒造りが行われています。特に11月頃、山田錦の新米が入荷すると、本格的な製造工程がスタートします。酒造りの最初のステップは、米を磨く精米作業から始まり、米ぬかを取り除く洗米、吸水させる浸漬、そして蒸し米へと進んでいきます。

経験に基づく蔵人の判断が蒸し米の質を決める

蒸し米の出来栄えは、最終的な日本酒の品質に直接的な影響を与える極めて重要な工程です。蒸す前日に行われる洗米と浸漬には、地下水が使用されます。これらの工程にかける時間は、水温などの条件を考慮しながら、経験豊富な蔵人が独自の判断で決定します。蔵人の長年にわたる経験と勘が、蒸し米の準備段階から酒質を左右するのです。

昨年12月、酒蔵内は甘い香りと湯気で満たされていました。一辺が約1メートル80センチもある杉製の大きなせいろには、山田錦の蒸し米が約500キロも積み上げられていました。これは代表銘柄「田中六五」の仕込みに使用されるもので、厳密に1時間かけて蒸し上げられます。

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真っ白な蒸し米を丁寧に扱う蔵人の技

せいろの内側には、一人の蔵人が入り込みました。熱さを防ぐためのゲタを履き、手には木製のスコップを持っています。真っ白に輝く蒸し米を、雪かきのようにすくい上げ、ほぐしながら冷却用の機械へと次々と投入していきます。この一連の動作は、熟練の技と集中力を要する作業です。

蒸し米の状態は、酒の味わいや香りを決定する重要な要素であり、蔵人の経験と技術がその品質を大きく左右します。白糸酒造では、こうした伝統的な手法を守りながら、最高級の日本酒を生み出し続けています。

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