池上の寺町散歩:本門寺の荘厳さと「裏池上通り」の魅力に時がゆったり流れる
日蓮聖人ゆかりの本門寺で知られる東京都大田区池上の町は、都会の喧騒から離れ、ゆったりとした時間が流れる寺町として親しまれています。五反田から東急池上線に揺られて向かうと、荏原中延、洗足池、御嶽山といったどこかひなびた駅名が続き、独特の風情を感じさせます。
本門寺通りの静寂と荘厳な境内
池上駅北側に広がる「本門寺通り」は、日蓮聖人の命日に営まれる「お会式」では多くの人で埋め尽くされますが、平日の昼間は人通りがまばらで静かな雰囲気が漂います。寺まで歩いて約10分、総門をくぐると96段の急な石段が現れます。
虚弱な身には少し厳しいと感じた筆者は、隣接する大田区の施設「池上会館」に入りました。屋上の展望台からは横浜方面が見渡せ、実はこの屋上が本門寺の境内と地続きであることを発見。石段をパスして本殿、大堂、五重塔などを巡ることができ、境内の荘厳な雰囲気に心が洗われる体験となりました。
池上梅園の香りと「裏池上通り」の活気
本門寺からさらに10分ほど歩くと、大田区立池上梅園に到着します。30種以上の梅が植えられた名所で、丘の斜面一面に広がる梅の木は見事です。梅の香りは「聞く」と表現されることもあり、その盛りにはほのかな香りを楽しみたいものです。
本門寺通りに戻り駅に近づくと、狭い横道の入り口に手作りの「URA IKEGAMI ST.」の看板が目に入ります。この「裏池上通り」は、8軒の飲食店などが2年前から「勝手にそう名乗っている」というユニークなスポットです。
おでん屋、居酒屋、おばんざい酒場が並び、昭和歌謡をアナログレコードで流す店やレゲエバーも。中でも「sakabar GAMI」は音楽好きが集まり、ギターやピアノを奏でて歌うライブバーとして知られています。
少し奥まった場所にあるため「裏」池上と名付けられ、GAMIのオーナーであるyoshiroさん(66)は「裏道散歩でふらりと入ってきてほしい」と語ります。全国に「〇〇横丁」は数あれど、新たな横丁が誕生する現場に居合わせたような感覚を覚えます。
池上の魅力を凝縮した散歩コース
池上の寺町散歩は、歴史的な寺院の荘厳さと、地元住民が創り出す新しい飲食店街の活気が融合した独特の体験を提供します。お土産には池上名物のくず餅がおすすめで、町全体がゆったりとした時間の流れを感じさせてくれます。
この散歩コースは、都会の喧騒を離れて心を落ち着けたい人や、地域の隠れた魅力を探求したい人に最適です。池上は、伝統と革新が調和する東京の隠れた名所として、今後も多くの人を惹きつけることでしょう。



