東日本大震災15年 富津・竹岡で「祈りの花火」 被災者体験談をオンラインで共有
震災15年 富津で祈りの花火 被災者体験談を共有 (01.03.2026)

東日本大震災15年 富津・竹岡で追悼行事「祈りの花火」開催

東日本大震災の発生から15年となる節目を前に、千葉県富津市の竹岡漁港では、7日に亡くなった人々を追悼する「祈りの花火」が打ち上げられる。この行事は9回目を迎え、今年は初めて旭市飯岡地区の被災者によるオンライン体験談を交え、震災の悲しみと教訓を次代へ伝える取り組みとして実施される。

花火師の想いと継承への決意

企画を主導するのは、富津市二間塚の立石煙火製造所の3代目花火師、立石泰之さん(55)。立石さんは、市シティロータリークラブが東北被災地へ行う支援活動に2012年から参加し、現在も年に一度、有志と共に宮城県石巻市などを訪れ、義援金を届けている。

支援活動を通じて、被災地の人々から「震災を忘れないで」「亡くなった人たちを思い出して」という声を耳にした立石さん。2016年2月に父で先代の栄さんが物故したことが、その声に応える契機となった。栄さんは生前、被災地での追悼花火を知り「うちでもやりたい」と語っており、家族を失う悲しみへの共感が強まったという。

追悼行事は竹岡地区の住民が実行委員会を組織して主催し、花火の打ち上げ費用は当初から同製造所が負担している。立石さんは「さまざまな形で震災を伝えていかねばならない。今後も続けていきたい」と語り、継続的な取り組みへの意欲を示している。

オンライン体験談で教訓を共有

7日の追悼行事は、午後3時から竹岡コミュニティセンターを主会場に開始される。震災15年の節目として、初めて被災者の講演会が開かれ、最大波高7.6メートルの津波に襲われた旭市飯岡地区で伝承活動に取り組むNPO法人「光と風」の高橋進一さんが、オンラインで体験談を語る。

このほか、防災グッズや消防車・救急車の展示、キッチンカーの出店も予定されている。午後5時半からは、県南部で活動するベテランバンドマン集団・ショーローズがポップスや昭和歌謡を追悼演奏する。

夜空に咲く百発の大輪

午後7時からは花火打ち上げが行われ、4号玉を中心に百発の大輪がおよそ5分間、夜空を彩る。荒天時は8日に順延される。駐車台数に限りがあるため、実行委員会は公共交通機関の利用を呼びかけており、最寄り駅はJR竹岡駅だ。問い合わせは立石煙火製造所(電話0439-87-0755)へ。

この行事は、震災の記憶を風化させず、防災意識を高めることを目的としており、地域住民や来場者に深い感動と教訓をもたらすことが期待されている。