山梨県砂防工事をめぐる収賄事件、県職員と業者を逮捕
山梨県発注の砂防工事において、業者に便宜を図った見返りに高額な接待を受けた疑いで、県職員と建設会社役員が逮捕された。県警捜査2課は15日、収賄容疑で山梨県中北建設事務所の副主査、山田晋容疑者(42)を、また贈賄容疑で長野市の建設会社役員、岩崎憲太郎容疑者(40)をそれぞれ逮捕した。双方の容疑者は、捜査当局の調べに対して容疑を認めているという。
約25万円の飲食接待を20回にわたり受けた疑い
県警の発表によると、山田容疑者は2022年4月から2024年3月までの期間、県富士・東部建設事務所の副主査として勤務していた。この間、砂防工事の発注時期に関する情報を提供したり、設計業者を紹介したりするなど、岩崎容疑者に対して業務上の便宜を図ったとされる。
その見返りとして、山田容疑者は岩崎容疑者から甲府市内の居酒屋やスナックなどで計20回にわたり飲食接待を受け、総額は約25万円に上った疑いが持たれている。岩崎容疑者は、こうした便宜供与の対価として山田容疑者を接待したとみられている。
双方の業務内容と事件の背景
山田容疑者は、県が発注する工事の監督業務を担当していた立場にある。一方、岩崎容疑者は建設資材の販売や下請け業者のあっせんなどを手掛ける建設会社の役員として活動していた。
この事件は、公共工事をめぐる癒着構造が浮き彫りになったケースとして注目を集めている。砂防工事は地域の防災や安全確保に直結する重要な事業であり、公正な発注手続きが求められる分野だ。
県警関係者は、「公共工事の適正な執行を妨げる行為は断じて許されない」とコメントし、今後も同種の不正が行われていないか調査を進めていく方針を示した。
山梨県庁の関係者によれば、山田容疑者の逮捕を受けて、県内の建設関連事務所では再発防止に向けた内部点検が急ピッチで進められているという。また、県は職員に対する倫理規定の徹底と監視体制の強化を図るとしている。
この事件は、地方自治体の公共事業をめぐる汚職問題が後を絶たない現実を改めて示す事例となった。関係当局は、透明性の高い発注プロセスの確立と、職員の倫理意識向上が不可欠だと指摘している。