無償でも事業登録を 辺野古沖死亡事故受け国交省が全国に呼びかけ
無償でも事業登録を 辺野古沖死亡事故受け国交省呼びかけ

沖縄県名護市辺野古沖で3月、法律で定められた事業登録をしていない船が転覆し、2人が死亡した事故を受け、国土交通省は28日、全国で船を運航する人たちに向けて「船舶で人の運送を行う場合は海上運送法の手続きが必要」と呼びかけた。大型連休でマリンレジャーが増え始めるのを見据え、安全が確保された船で楽しんでもらおうと、利用者側にも注意を求めている。

観光船などのように他人の需要に応じて人を船舶で運送する場合、海上運送法上の「事業者」として、同法に基づく許可や事業登録を受ける必要がある。登録されれば事業者は、安全統括管理者の選任や、天候状態を踏まえた出航判断の基準など、安全に関するルールをまとめた「安全管理規程」を作る義務がある。

自家用としてではなく、事業者として船を運航していることを裏付ける「事業性」は、有償か無償かにかかわらず判断される。事業性があるのに無登録で営業していると判断された場合、海上運送法に違反したとして1年以下の拘禁刑か、150万円以下の罰金、またはこれらを併せて科される可能性がある。

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国交省は、観光・遊覧・イベントなどで人を乗せている▽第三者から頼まれて作業員・関係者を船で運んでいる▽遊漁・瀬渡し以外の目的で人を運送している――などの場合は海上運送法の手続きが必要と説明。イルカウォッチングや海上からの現場見学、海上タクシーなども、有償か無償かに限らず対象になるとしている。

事業登録が不要な例としては、エンジンがなく人力だけで運転する船を使用▽家族や友人、隣人を無償で自家用運送する――などを挙げている。国交省は「登録が必要かどうか不明な場合は地方運輸局などへ相談を」としている。

また、利用者に対しても、地方運輸局などのHPから、利用する事業者が登録されているかの情報を確認するよう呼びかけている。

事故は3月16日午前10時10分ごろ発生。辺野古沿岸の海上で、同志社国際高校(京都府)2年の生徒18人を含む計21人が乗った小型船の平和丸(5トン未満)と不屈(1.9トン)が転覆。不屈の船長(71)と、平和丸に乗っていた女子生徒(17)が死亡し、高校生と乗組員計14人が重軽傷を負った。

事故船は事業登録をしていなかった。2隻はともに、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する市民団体「ヘリ基地反対協議会」に所属し、普段は海上での抗議活動に使用。一方、修学旅行など学習目的の乗船依頼も年に数回あったというが、団体は「ボランティアであり事業ではなかった」と説明している。

事故をめぐっては、第11管区海上保安本部が、業務上過失致死傷などのほか、団体が事業登録を受けていなかったことから海上運送法違反の疑いでも捜査している。また、国の出先機関である内閣府の沖縄総合事務局も事業性の有無を調べている。

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