原油高騰による物価上昇を受け、岐阜県関市下有知にある刃物製造「大野ナイフ製作所」は、全従業員104人に対し、一律5万円の「原油高手当」を支給した。この中には、パートおよび嘱託の従業員16人、特定技能制度を利用する外国人技能実習生12人も含まれている。
支給の背景と社長の思い
支給は22日に行われた。大野武志社長(73)は従業員に向けて、「皆さんの生活の安定を守り、より業務に集中できる環境を整える」とのメッセージを一斉配信した。同社は、原油由来のナフサの供給不安により資材の仕入れに苦労しているが、社長は「皆さんの存在こそが、当社の歩みを支える真の原動力」と述べ、支給を決断したという。
過去のインフレ手当
同社は1916年創業で、高級包丁を主力製品としている。物価上昇への対応は今回が初めてではなく、2023年2月には「インフレ手当」として、正社員に6万円、パート従業員に3万円をそれぞれ支給していた。今回の「原油高手当」は、さらなる物価高騰に対応するための措置とみられる。
地域経済への影響
関市は刃物の町として知られ、多くの中小企業が操業している。原油高騰は製造コストの上昇だけでなく、物流費や光熱費にも影響を与えており、地元経済を圧迫している。大野ナイフ製作所のような手当支給は、従業員の生活を支えるとともに、地域の雇用安定にも寄与するものと期待される。
同社は今後も、従業員の福利厚生を重視し、安定した経営を続ける方針だ。物価上昇が続く中、他の企業にも同様の取り組みが広がるか注目される。



