東大元特任准教授、風俗接待の収賄罪で懲役1年2月求刑
一般社団法人「日本化粧品協会」との共同研究を巡り、講座設置などの見返りに風俗店などで接待を受けたとして、収賄罪に問われた東京大学大学院医学系研究科の元特任准教授、吉崎歩被告(46)の初公判が23日、東京地裁で開かれた。検察側は懲役1年2月、追徴金約196万円を求刑した。判決は5月22日に言い渡される予定。
被告の主張:上司の圧力
吉崎被告は起訴内容を認める一方で、「上司から言われて従わないといけなかった。嫌われると私の居場所はなくなる」と述べ、ともに収賄罪に問われている上司の佐藤伸一被告(62)の存在を強調した。検察側は論告で「享楽的で性的な欲望を満たすもので、身勝手で利欲的」と断じた。弁護側は「誘惑につい気が緩んで受け入れた受容型」の収賄だとして情状酌量を求めた。
贈賄側の被告も初公判
吉崎、佐藤両被告を接待したとして、贈賄罪に問われた日本化粧品協会代表理事の引地功一被告(52)の初公判も同日、東京地裁で行われた。検察側は懲役1年2月を求刑し、結審した。判決は5月26日。引地被告は「おおむね間違いない」と起訴内容を認めた上で、「教授には絶対的権力がある。断ることはできなかった」と述べた。
検察側は「自己の利益を確保するため、低俗な賄賂を供与したことに変わりはない」と指摘。弁護側は「非対称的な権力構造のなか、要求を断れば研究が頓挫するという恐怖と重圧があった」と主張した。
事件の概要
起訴状などによると、吉崎被告は2023年3月から2024年8月ごろにかけて、大麻由来成分カンナビノイドの皮膚疾患への有効性を共同研究する講座設置などで便宜を図った見返りに、引地被告からソープランドや高級クラブで計約380万円相当の接待を受けたとされる。
本事件は、大学と企業との共同研究に伴う利益相反の在り方や、アカデミア内の権力構造に一石を投じるものとして注目されている。



