沖縄県うるま市で20歳の女性が元米海兵隊員で米軍属の男に殺害された事件から、28日で10年が経過した。この事件をきっかけに沖縄では基地負担の軽減や日米地位協定の改定を求める声が高まったが、抜本的な見直しには至っていない。近年も米兵らによる凶悪事件が相次いでおり、遺族や県民の苦しみは続いている。
事件の経緯と判決
殺人などの罪で無期懲役が確定したのは、ケネフ・フランクリン・シンザト受刑者である。2016年4月28日夜、歩行中の女性の後頭部を鈍器で殴打し、首を絞め、さらにナイフで刺すなどして殺害。遺体を恩納村の雑木林に遺棄した。
遺棄現場での追悼
遺棄現場では28日、献花台が設置され、関係者が花を手向けて追悼した。献花台にはこれまでに供えられたぬいぐるみや千羽鶴も並べられた。女性の両親も訪れ、花束や菓子などを供え、手を合わせた。父親は女性の名前を呼び、時折背中を震わせながら語りかけた。
父親は県警を通じて手記を公表。「娘を亡くして10年、今でも悲しみ、悔しさ、いろいろな思いがあります。毎年献花台を設置していただいている方々、支援している皆様に感謝を申し上げます。私たちはこれからも娘を想い供養してまいります」とつづった。
米軍関係者の犯罪状況
沖縄県警によると、米軍関係者による強盗や不同意性交などの凶悪犯の検挙件数は2024年に8件あり、2016年以降で最多となった。2025年は6件で、粗暴犯などを含めた刑法犯全体の検挙件数も101件と多発している。
再発防止策の現状
再発防止策として米軍は昨年、午前1時から5時まで酒を提供する施設への立ち入りを禁止した。しかし、徹底されていないのが現状だ。沖縄市や那覇市などでは憲兵隊が県警などと合同でパトロールを実施している。
根本的な解決策として、沖縄では日米地位協定の改定や基地の縮小・撤去が求められているが、進展は見られない。遺族や県民の不安と怒りは依然としてくすぶり続けている。



