日野市のごみ搬入路問題、検討会委員有志が市の決定撤回を要求
東京都日野市が北川原公園内に設置したごみ収集車の搬入道路を巡り、市民や市関係者らで構成される「北川原公園ごみ搬入路の違法性解消に向けた検討会」の委員有志が、現行ルートを継続する市の決定の撤回と見直しを求める声明を発表しました。委員らは「事前説明や相談なく一方的に決められた。こんな乱暴な扱いを受けたのは初めて」と強く批判しています。
住民訴訟と違法状態の解消経緯
この搬入道路問題は、市が都市計画を変更せずに公園内に整備したとして住民訴訟が提起され、2022年に当時の大坪冬彦市長に整備費約2億5千万円の賠償を命じる判決が確定しました。その後、市議会は大坪市長に対する賠償請求権を放棄する議案を可決し、市は都市計画を変更することで違法状態を解消しました。
検討会は2023年、違法な手続きで整備された搬入路について話し合うため、学識経験者や住民訴訟の原告、公募された市民、市職員らを委員として発足。2025年2月には、搬入路2本を立体化して集約する案を市に提言し、実現には搬入ルートの変更が必要で、影響を確かめる社会実験も提案していました。
市の決定と委員有志の反発
市は今月5日、搬入ルートの三つの変更案を検討した結果を発表し、交通安全上の懸念や、影響を受ける地元3自治会が現行ルート継続を要望していることなどを理由に、「住民の理解や協力が得られない中で変更はできない」として現行ルートの継続使用を決定しました。
これに対し、検討会の中谷好幸副会長らが24日に市内で会見を開き、学識経験者や原告ら委員有志6人による声明を発表。中谷副会長は「ルート変更の影響を調べる社会実験さえ行わず、住民の理解協力が得られないと決めつけた」と指摘し、「使いやすい公園にしてほしいという住民の意見を放置したまま、市民合意の形成を踏みにじった今の搬入路を使い続ければ、行政不信が蒸し返される」と市の姿勢を厳しく批判しました。
この問題は、地域の環境整備と住民の声をどう反映させるかという課題を浮き彫りにしており、今後の対応が注目されます。委員有志の声明は、市の決定プロセスに対する透明性と説明責任の重要性を改めて問うものとなっています。



