東京都日野市は、2025年度の職員採用試験から、応募者が自らの経験を可視化する「人生グラフ」を提出書類に加え、書類選考や面接の参考資料として活用を始めた。この取り組みは、応募者の人間性や努力をより深く理解することを目的としている。
人生グラフの概要
人生グラフは折れ線グラフ形式で、応募者が自身の「人生山あり谷あり」を表現するものだ。横軸には年齢を設定し、例えば「17歳英検準1級合格」「19歳大学受験失敗」「20歳アルバイトを3つ掛け持ち」「24歳失恋」など、主な出来事を書き込む。縦軸には各出来事が起きた時のモチベーション(やる気、意欲)を数値化し、プラスの出来事はプラス方向、マイナスの出来事はマイナス方向で、それぞれ100ポイント以内で示す。
導入の狙い
担当者は導入の狙いについて、「人工知能(AI)の普及などにより、提出書類の内容が均質化している。さまざまな出来事を通して、どのように克服したのか、努力したのか、より人物に焦点を当てた選考をしたい」と話している。これにより、応募者の経験や成長過程をより詳細に把握し、従来の書類だけでは見えにくい個性や能力を評価することが可能になる。
提出書類の構成
提出物はこれまでのエントリーシートと、与えられたテーマについて応募者自身が話す様子をスマートフォンで撮影した「エントリー動画」に、今回新たに人生グラフを加えた計3点となる。これらを総合的に評価することで、応募者の能力や人柄を多角的に判断する。
応募期間と詳細
2025年度の新卒・第二新卒者向け試験の申し込みは5月10日まで。試験要領や人生グラフなど提出物の様式は市のホームページに掲載されている。日野市は今後も採用プロセスの革新を進め、多様な人材の確保を目指す方針だ。



