東京都は、新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症対策に人工知能(AI)を活用する実証実験を開始したことを明らかにした。この取り組みは、感染者数の予測や医療リソースの最適配分を実現し、今後のパンデミックに備えることを目的としている。
実証実験の概要
実証実験では、東京都内の医療機関や検査機関から提供されるデータをAIが解析し、感染の拡大傾向や医療体制の逼迫度をリアルタイムで予測する。具体的には、過去の感染症データ、人流データ、気象情報などを組み合わせたモデルを構築し、将来の感染者数を高い精度で予測することを目指す。
AIによる医療リソースの最適化
AIの予測結果を基に、病床や人工呼吸器、医療従事者の配置を効率的に調整する。これにより、医療崩壊を防ぎつつ、必要な患者に適切な医療を提供できる体制を整える。都は、このシステムを都内の全医療機関と連携させる計画だ。
期待される効果
- 感染者数の早期予測による迅速な対策の実施
- 医療リソースの無駄を省き、効率的な運用を実現
- 市民への的確な情報提供による行動変容の促進
東京都の担当者は「AIを活用することで、これまでの経験則に頼った対策から、データに基づく科学的な対策へと転換できる」と述べ、実証実験の成功に期待を寄せている。
実証実験の期間と今後の展開
実証実験は2026年4月から約1年間実施される予定で、効果が確認されれば、他の自治体への展開も視野に入れている。また、将来的にはAIによる感染症対策を全国規模で展開することを目指し、国との連携も進める方針だ。
専門家からは「AIの予測精度を高めるためには、質の高いデータの収集とプライバシー保護のバランスが重要」との指摘もあり、都はデータの取り扱いには十分注意を払うとしている。



