米政権、鉄鋼・アルミ製品の関税縮小を検討 価格高騰で消費者不満が背景
英紙フィナンシャル・タイムズは13日までに、トランプ米政権が鉄鋼やアルミニウムを使用した製品に対する関税の縮小を検討していると報じた。関係者の話として伝えられたこの動きは、関税による価格高騰への消費者の不満が高まり、政権が危機感を強めていることが背景にあるという。
関税引き上げと対象拡大の経緯
米政権は昨年3月、輸入される鉄鋼とアルミニウムに対して25%の関税を発動し、その後6月には50%に引き上げた。さらに、関税の対象は鉄鋼やアルミニウムを原材料とする白物家電や日用品など、幅広い派生品に拡大された。これにより、洗濯機やオーブンなどの製品価格が上昇し、消費者からの批判が相次いでいた。
消費者不満が政策転換の契機に
関税縮小の検討は、価格高騰に対する消費者の不満が政権内で深刻な問題として認識された結果とみられる。英紙の報道によれば、政権関係者は「消費者の声を無視できなくなっている」と指摘しており、経済的な負担軽減を目指す動きが加速している可能性がある。
この関税政策は当初、国内産業の保護を目的として導入されたが、実際には輸入品の価格上昇を通じて消費者や国内企業に大きな負担を強いる結果となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の分析でも、関税の負担の9割が消費者と国内企業に転嫁されていると指摘されており、政策の見直しを求める声が高まっていた。
今後の展開と影響
関税縮小が実現すれば、鉄鋼やアルミニウムを利用した製品の価格低下が期待され、消費者にとっては朗報となる。しかし、具体的な縮小幅や実施時期についてはまだ明らかになっておらず、今後の政権の動向が注目される。
また、この動きは国際貿易における米国の姿勢にも影響を与える可能性があり、他の国々との関税交渉や経済関係に波及する見込みだ。経済専門家は、関税政策の調整が米国内のインフレ抑制や経済安定に寄与するかどうか、慎重な分析を続けている。