トランプ政権が対中規制を棚上げ、首脳会談前に貿易摩擦緩和を狙うも安保懸念強まる恐れ
トランプ政権が対中規制棚上げ、貿易摩擦緩和狙うも安保懸念

トランプ政権が対中規制を棚上げ、首脳会談前に貿易摩擦緩和を狙う

ロイター通信は12日、トランプ米政権が中国に対する先端分野の規制を棚上げしたと報じた。この動きは、4月に中国で予定される米中首脳会談を前に、貿易摩擦の緩和を狙った対応とみられている。関係者4人への取材に基づく報道によれば、具体的な措置として、データセンター向け中国機器の販売制限や中国通信大手による米国事業の禁止措置、中国製電気トラック・バスの販売規制などが留保されているという。

安全保障上の懸念が強まる恐れ

米国では、旺盛なAI需要に対応するため、データセンターの建設が急増している。先端分野への規制を棚上げすれば、中国製機器や技術の導入が進む可能性があり、これにより安全保障上の懸念が強まる恐れがある。特に、サイバーセキュリティや重要インフラへのリスクが指摘されており、専門家の間では懸念の声が上がっている。

貿易戦争の「一時休戦」延長の可能性も

一方、香港英字紙サウスチャイナ・モーニングポストは、4月の米中首脳会談で、両国が貿易戦争の「一時休戦」を最大1年間延長する可能性があると報じた。米中は昨年10月の首脳会談で、輸出規制の1年間停止などで合意しており、今回の規制棚上げはその延長に向けた前兆と解釈する見方もある。この動きは、国際経済における米中関係の緊張緩和を目指すものだが、地政学的なバランスを崩すリスクも伴う。

トランプ政権の対応は、短期的な貿易摩擦の軽減を優先した結果とみられるが、長期的には米国の安全保障政策に影響を及ぼす可能性がある。今後の首脳会談での議論が注目される。