埼玉県小鹿野町は4日、2016年に閉校し、その後町民運動場として利用されてきた旧町立両神中学校の校庭を、世界的に高い評価を受けているウイスキー「イチローズモルト」を製造するベンチャーウイスキー(秩父市)に熟成蔵用地として貸し付けると発表した。9日に開会する町議会での採決を経て、本契約を結ぶ方針だ。
貸付の詳細とスケジュール
町によると、貸し付ける元校庭部分の面積は約9200平方メートルで、契約期間は今年9月から10年間。月額使用料は25万3265円で、本契約後、10月にも着工する予定という。校庭は現在も運動場として利用されているが、今後はウイスキーの熟成庫が建設される。
イチローズモルトの世界的評価
2004年創業のベンチャーウイスキーが手がけるイチローズモルトは、本場英国の品評会などで最高賞を連続受賞しており、秩父地域以外では入手が難しいほどの人気を誇る。同社の熟成蔵は現在、秩父市内に7か所あり、約3万樽が眠っているが、生産量の増加が見込まれるため、秩父市に隣接し気候も類似する小鹿野町との連携が実現した。
廃校活用の新たな事例
小鹿野町は以前、閉校した旧町立倉尾中学校の体育館を蜂蜜酒(ミード)の醸造所として提供しており、学校跡地が酒造りの場となるのは今回で2例目となる。森真太郎町長は「雇用や観光にもつながる。ラベルに町の名が入ることがあればうれしい」と期待を寄せている。



