H3ロケット8号機打ち上げ失敗、原因は衛星搭載台座内部の剥離か JAXAが報告
昨年12月に打ち上げに失敗した日本の主力ロケット「H3」8号機について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月25日、人工衛星を搭載していた台座内部に製造工程で生じた剥離があったことで、飛行中に破壊が進んだ結果、ロケットの推力低下につながった可能性があることを明らかにしました。今後、台座の製造状況などを詳細に検証していく方針です。
専門家会合で詳細な解析結果を報告
同日開催された文部科学省の専門家会合で、JAXAは8号機の打ち上げ失敗に関する詳細な解析結果を報告しました。8号機は打ち上げから3分45秒後に火薬部品を起爆させ、ロケット先端部に搭載していた衛星の保護カバーを切り離していましたが、その前後のデータを徹底的に解析した結果、重要な事実が判明しました。
解析によると、起爆から約0.06秒以内に衛星を載せていた台座上部が破壊され、その後にロケットの機体と台座が複数回にわたって衝突していた可能性が高いことが分かりました。この一連の破壊プロセスが、ロケットの推力低下を引き起こした主要な要因と見られています。
台座内部の剥離が破壊の原因か
台座上部は、四つのパーツを組み立てて接着する方法で製造されています。JAXAが製造済みの複数の台座を確認したところ、台座内部で2種類のパネルの間が一部で剥離していたことが新たに判明しました。
8号機に使用された台座については、記録が残っていないため剥離があったかどうかは不明ですが、専門家会合では、この剥離が台座上部の破壊を引き起こした原因となった可能性が高いと指摘されました。製造工程における接着不良や材料の特性が、飛行中の過酷な環境下で剥離を生じさせたと推測されています。
今後の検証と対策に向けた取り組み
JAXAは今後、台座の製造状況や材料の品質管理プロセスを徹底的に検証し、同様の事態が再発しないよう対策を講じる方針です。特に、接着部分の強度試験や製造工程の監視体制の強化が検討されており、次回の打ち上げに向けた信頼性向上が急務となっています。
H3ロケットは日本の宇宙開発における重要なインフラであり、今回の失敗原因の解明と対策の実施が、今後の打ち上げ成功に向けた重要なステップとなります。関係者は原因究明に全力を注ぎ、再発防止に努めるとしています。



