コレラ菌が光で活発化 琉球大など研究発表、感染制御の新たな手がかりに
コレラ菌が光で活発化 琉球大など研究発表

コレラ菌が光を感知して活発に泳ぐ 琉球大と東北大の共同研究で明らかに

汚れた水を介して感染が広がり、激しい下痢や嘔吐を引き起こすコレラ菌が、光を感知すると動きが活発になる傾向があるとする研究成果を、琉球大学と東北大学などの共同研究チームが発表しました。この研究論文は、米国科学アカデミー紀要に掲載され、感染症制御の新たな手がかりとして注目を集めています。

光を受けると泳ぎの速さが20~30%上昇

研究チームは、川の水から採取したコレラ菌を用いて実験を実施しました。琉球大学の許駿助教(細菌学)によると、コレラ菌はべん毛と呼ばれる器官を回転させて水中を泳ぎますが、光を受けるとその泳ぎの速さがおよそ20~30%も上昇し、移動距離も顕著に増加することが確認されました。

許助教はこの発見について、「コレラ菌が自然界でどのように振る舞い、どのように生き残ってきたのかを理解することは、感染リスク評価や環境監視の在り方に新たな視点を与える可能性があります」と述べています。この研究成果は、コレラ菌が自然環境や人体に侵入するまでの動態を解明する上で重要な一歩となるでしょう。

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コレラの世界的な脅威と感染対策への期待

コレラは、アフリカや南アジアを中心に、水処理設備が十分に整備されていない地域では現在も深刻な脅威となっています。世界保健機関(WHO)の報告によれば、2024年には世界60カ国で56万人が感染し、6,000人以上が死亡する事態が発生しました。

このような背景から、コレラ菌の生態や感染メカニズムを詳細に理解することは、公衆衛生上極めて重要です。光感知による活動変化の発見は、コレラ菌の環境中での挙動を予測し、効果的な感染対策を講じるための基礎データとして活用されることが期待されます。

研究チームは今後、光感知の分子メカニズムや、他の環境要因との相互作用についてさらに調査を進める方針です。これにより、コレラ感染症の予防や制御に向けた新たな戦略の開発が加速することが見込まれています。

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