トヨタとNTT、自動運転向けAI半導体で協業
トヨタ自動車とNTTが、自動運転車向けの人工知能(AI)半導体を共同開発することで基本合意したことが23日、分かった。2027年までに試作品を完成させ、2030年以降の実用化を目指す。両社の強みを生かし、消費電力を抑えつつ高い処理能力を持つチップを開発する。
背景と目的
自動運転技術の進化には、膨大なデータをリアルタイムで処理できる高性能半導体が不可欠だ。しかし、従来の半導体では消費電力が大きく、車載用途に適さないという課題があった。トヨタとNTTは、それぞれの技術を融合することで、この課題を克服する。
トヨタは自動車の制御技術や車載システムの知見を、NTTは光電融合技術やAI処理に強い独自アーキテクチャを提供する。特に、NTTが開発する光電融合技術は、電気配線による消費電力を大幅に削減できる可能性があり、自動運転車の航続距離延長にも貢献すると期待される。
開発スケジュール
両社はまず、2027年までに試作品を完成させる。その後、実車でのテストを繰り返し、2030年以降の量産化と搭載を目指す。開発費は数百億円規模とみられ、トヨタとNTTが折半する見通し。
今回の提携は、自動運転分野での競争が激化する中、日本勢が技術面で優位に立つための重要な一手となる。トヨタは既に自動運転技術の開発を進めており、NTTとの協業で半導体の自前調達が可能になれば、サプライチェーンの強化にもつながる。
業界への影響
自動運転向け半導体は、現在米エヌビディアなどの海外企業が市場を席巻している。トヨタとNTTの連携は、こうした海外勢に対抗する意味合いも強い。両社は、日本発の技術で自動運転の未来を切り開くことを目指す。



