東京都は1日、人工知能(AI)を活用した次世代防災システムを導入する方針を固めた。地震や風水害などの大規模災害発生時に、AIがリアルタイムで被害状況を分析し、最適な避難経路の提示や救助活動の支援を行う。2027年度の運用開始を目指し、2026年度中にシステム開発を完了させる予定だ。
AIが被害予測と避難誘導
新システムは、都内に設置された約1万のセンサーや防災カメラ、さらには気象データやSNS情報などをAIが解析。地震発生時には、建物の倒壊リスクや火災の発生確率を瞬時に予測し、住民のスマートフォンに避難指示を送る。また、避難所の混雑状況をリアルタイムで把握し、分散避難を促す機能も備える。
実証実験で効果確認
都は2025年度から一部地域で実証実験を開始。過去の災害データを基にしたシミュレーションでは、AIによる避難誘導で避難時間が平均20%短縮される結果が出ている。都の担当者は「AIの力を借りることで、被害を最小限に抑えたい」と期待を寄せる。
他自治体も注目
この取り組みは、全国の自治体からも注目を集めており、都はシステムの仕様を公開し、他都市への展開も視野に入れる。防災分野でのAI活用は、日本全体の防災力向上につながる可能性がある。
都は今後、システムの詳細設計を進めるとともに、個人情報保護の観点からデータ利用のルール作りも急ぐ方針だ。



